研究課題/領域番号 |
25330411
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 産業技術大学院大学 |
研究代表者 |
中鉢 欣秀 産業技術大学院大学, 産業技術研究科, 准教授 (80398643)
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研究分担者 |
松澤 芳昭 静岡大学, 情報学研究科, 助教 (40517017)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | アジャイル教材制作スタジオ / 電子教材 / PBL / アジャイル開発 / Scrum |
研究概要 |
本研究ではアジャイル(迅速)に教材の開発と適用を繰り返し,より教育効果の高いPBL 用電子教材を作成できるようにするため,迅速な電子教材開発のための「アジャイル教材製作スタジオ」を構築して,コンテンツとして用いる動画や音声を素早く製作できる環境の構築を行った.まず,動画を収録しながら,リアルタイムに編集できるビデオ関連機器を購入し,電子教材を試作できるようにした.この教材は,YouTubeなどの動画公開サイトに登録できる形式に合致しており,作成した教材をオンデマンドで配布できるようになることを確かめた.これにより,製作した電子教材を,学生や教員がPBLの実施時に,必要なときに参照できるようになる. 本年度に構築したアジャイル教材制作スタジオは,動画と音声を収録するための機器からなる.動画については,Roland社のビデオスイッチャーV-40HDを中核としてフルハイビジョンビデオカメラ,及び,ノートPCを接続し,画面を切り替えたり,合成やピクチャーインピクチャーで合成したりできるようになった.また,音声の収録のために,YAMAHAのミキサーMW12CXを導入し,業務用クオリテイのピンマイク等を接続して,音声をクリアに記録できるようにした。以上のように,本年度は,Scrum型の開発プロセスの教材作成に着手し,今後,コ・クリエイティブなソフトウェア開発のために必要な教材を充実させるためのプラットフォームが準備できた.今後,内容を拡充させ,完成した成果物は本学および他大学でのPBLにおいて複数回利用する予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
アジャイル開発スタジオについては,中核となる機器の購入及び,設置が完了している.また,試験的に電子教材を作成し,クラウド環境への公開が予定通り行えることを確認した.しかしながら,スタジオ構築の機材選定や,発注作業の遅延等によるスケジュールの遅れにより,実際の教材作成の作業に着手する作業がやや計画通りに進んでいない.
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今後の研究の推進方策 |
昨年度までの研究の実施により,アジャイルに電子教材を作成するための基本的なスタジオが完成した.今後は,教材コンテンツの作成と,教材を実際にPBLにおける学生の教育に使用してその効果を確かめ,その結果から得た内容を再度教材にフィードバックすることを繰り返すことで,より効果的なアジャイル型ソフトウエア開発教育のための教材を作成し,コンテンツを充実させる.
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次年度の研究費の使用計画 |
本年度は主に人件費の消化が計画通りに進まなかったため,次年度使用額が発生した.これは,教材作成作業の遅延により,これを支援する者の雇用ができなかったためである. 本年度は、計画の遅れを取り戻し,教材作成のための人件費を支出して次年度使用額分を執行する予定である.
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