研究課題/領域番号 |
25330412
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
泉 正夫 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60223046)
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研究分担者 |
真嶋 由貴恵 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70285360)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 知的学習支援システム / ベッド車椅子移乗介助 / 動作認識 / 映像分割 |
研究実績の概要 |
①Kinectからの深度情報とRGB情報による対象となる人物領域の抽出,および②学習者の骨格線情報および関節位置の取得 平成26年度で複数のKinectによる精度向上を実現したが,平成27年度ではソフトウェアの改良により,若干ではあるが精度をさらに向上させた. ③関節位置の時間的変化に基づく移乗介助動作の4ステップへの分割 ①②で得られる人物の3次元情報を基に,人物の姿勢を3次元周波数領域で記述することにより,その特徴量を基にして,熟達者と学習者の姿勢がどの程度似ているかを記述し,その類似度合いの時系列的変化を観察することにより,(1)ベッド上の臥床者(被介助者)をベッドの中央から端へ寄せる(2)被介助者の上半身を起こし,端座位にする(3)車椅子へ移乗する(4)車椅子上での姿勢を整える,の4ステップへの分割精度を一段と向上させた. ④移乗介助動作の,熟達者と学習者の映像の同時表示 ③で分割した各ステップごとに,③で得られた周波数特徴量を用いて,熟達者と学習者の動作の類似度を精度良く取得することができるようになり,その結果同じ動作をしている状況を同期して同時表示可能となった.これは各ステップ内の非常に細かな動作の時間的変化に追随可能であり,実験により同時表示された映像の同期度合いの精度を昨年度に比較して一段と向上させること示した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
既提出および既に承認済の1年間の補助事業期間延長の申請書にも記した通り,熟達者と学習者の介助動作を撮影した映像の同期調整アルゴリズムの開発に予想以上の時間がかかったため,本システムを用いた実地実験を行うことが平成27年度内に行うことができなかったため,システムの実際的な評価が完了していないため.
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度内に最終目標である⑤学習者の動作のテキスト記述,および⑥システムの実地実験を完了するために,さらに①から④の精度を向上させたうえで,システム全体のシームレスな動作環境を構築する必要がある.そのため,最新版のKinectのソフトウェア開発をさらに推し進め,実地実験では誰でもが簡単に操作可能な完成度のシステムを構築していく.
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次年度使用額が生じた理由 |
既に述べた通り,達成度がやや遅れており,そのためソフトウェア開発やそれに必要な消耗品購入,また実地実験を行うことができなかったためそれに必要な人件費を執行できなかったため.
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次年度使用額の使用計画 |
既に承認を得られている補助事業期間延長により,1年間延長するため,平成28年度の1年間で作業すべきソフトウェア開発や実地実験で必要な経費,および成果発表のための旅費などに利用する予定.
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