研究課題/領域番号 |
25330420
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
坂本 旬 法政大学, キャリアデザイン学部, 教授 (60287836)
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研究分担者 |
宮崎 誠 畿央大学, 教育学部, 特任助教 (60613065)
村上 郷子 法政大学, キャリアデザイン学部, 講師 (80383131)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | eポートフォリオ / メディア・リテラシー / 異文化理解 / 国際交流 / カンボジア / 中国 / 異文化間対話 / ビデオレター |
研究実績の概要 |
(1)基礎理論 9月24日に法政大学にてユネスコからアルトン・グリズィール専門官らを招き、国際シンポジウム「ユネスコ-国連文明の同盟 メディア情報リテラシーと異文化間対話」を開催し、坂本が研究成果の発表を行った。また、9月27~28日に北京清華大学で開催されたユネスコMILID WEEKにて、坂本が日本と中国間のビデオレター交換実践の成果を報告した。本報告は論文にまとめ、法政大学キャリアデザイン学部年報に投稿した。また、ユネスコMILID年報にも英語論文を投稿し、掲載承認を得て次年度に掲載される予定である。法政大学キャリアデザイン学部で実施したデジタル・ストーリーテリングに関する実践も「法政大学キャリアデザイン学会年報」に掲載され、3月13~14日に京都大学で開催された大学教育研究フォーラムで発表した。 (2)研究実践 7月中旬に法政大学付属第二中学校、10月31日~11月4日大連外語大及び大連市立第十六中等学校、12月中旬に墨田区立梅若小学校、12月20~29日にメコン大学及びメコン大学付属国際学校でビデオレター制作の実践を行った。日本-カンボジアビデオレター交換実践については、梅若小学校は村上、カンボジアは宮崎を中心に現在分析を行っており、次年度中に論文として発表する予定である。 (3)システム開発 メコン大学では宮崎の指導により、国際交流への活用をめざして、eポートフォリオサーバー導入を計画しており、次年度中に論文として発表する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
(1)GML教育の基本的な理論枠組みとしては、坂本が日本と中国の学校間交流についての研究成果をまとめ、日本語及び英語での論文を執筆し、国内および国外のユネスコ会議で報告を行った。 (2)GML教育の評価基準および定性的評価手法の妥当性については、ユネスコが2013年に公開した「Global MIL Assesment Framework」の応用と梅若小学校や法政第二中学校の実践の評価分析を中心に村上が現在論文にまとめている。一方、カンボジアの国際学校での実践については宮崎がまとめている。 (3)協働型学習支援システムの構築と活用方法と有効性については、eポートフォリオサーバーMaharaを中心に法政大学情報メディア教育研究センターと実践研究を進めており、その成果として、坂本がデジタル・ストーリーテリングを活用したキャリア教育実践を行い、その成果を論文としてまとめた。また、メコン大学では現在宮崎が導入計画を進めている。
(4)GML教育におけるタブレット端末の活用方法と有効性については、日本-中国間の実践について坂本が論文にまとめた。日本-カンボジアについては次年度中にまとめる予定である。
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今後の研究の推進方策 |
(1)GML教育の評価基準および定性的評価手法の妥当性については、村上が中心になって、本年度のデータをもとに分析を進めており、次年度中に論文にまとめる予定である。本年度の計画では、村上が中心となってNetCommonsを利用する予定であったが、技術的な問題により、ルーブリックによる評価基準の作成と法政第二中学校等で実施する定性的評価手法の分析を行うこととする。
(2)協働型学習支援システムの構築と活用については、宮崎が中心にメコン大学でのMaharaサーバーの構築計画を進め、論文にまとめる。平成27年12月に宮崎と坂本がメコン大学を訪れ、Maharaによる協働型学習支援システム活用のための研修を実施し、その評価を行う。
(3)GML教育におけるタブレット端末の活用と有効性については、坂本がこれまで日本国内、カンボジア、中国、ネパール等で実証してきた事例を論文にまとめる。
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次年度使用額が生じた理由 |
3月4~9日までネパールに出張する予定であったが、カトマンズ空港でのトルコ航空機着陸失敗事故により、中止を余儀なくされたため。
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次年度使用額の使用計画 |
ネパールへの出張は4月25日に起きた震災のため、計画が途絶えている状況にあり、再度出張できるかどうか検討中である。
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