TA(Teaching Assistant)は、1年もしくは2年で交代するため、TA活動の質がTAの能力に依存しているのが現状である。本研究では、TAの能力に依存することなく、TA活動に必要な情報を、タイムリーに手元に提供し、TA活動の品質を保証するためWebを中心としたプログラミング演習支援環境を構築することを目的としている。 平成25年度には、高度な知識を必要とする Webプログラミングの支援環境を対象とし、進捗状況を確認できるシステムを構築した。本システムでは、iPadなどのタブレット端末からソースコードのみならず、Webサーバのログを確認することが可能である。平成26年度には、指導が必要となるエラーログをハイライト表示するとともに、指導内容も合わせて提供可能となった。実際にTAに利用してもらった結果、指導内容も適切との評価をもらったが、ログをスクロールして閲覧することしかできなためインタフェースの改善が今後の課題となる。平成27年度には、インターフェースの改善、指導内容の改善などを行い、実際にTAに利用してもらった。平成26年度のTAと平成27年度のTAは、くしくもWebプログラミングに関する経験に差があったにもかかわらず、本システムを利用することで、同レベルのTA活動を行うことができることを確認した。 各年度の成果については、国内の学会にて発表を行った。今後は、TA活動のレベルを向上させることが課題である。
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