研究課題/領域番号 |
25330435
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研究機関 | 札幌市立大学 |
研究代表者 |
松永 康佑 札幌市立大学, デザイン学部, 講師 (40464391)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 3Dコンテンツ・アニメーション / 仮想身体モデル / 筋電位 / モーションキャプチャ |
研究実績の概要 |
全身筋電計の試作回路について見直しを行った。これまで筋電位の増幅について単純なアンプ回路を用いて行ってきたが、より低ノイズのアンプ回路について試作を行った。これまでは1段による増幅回路を用いてきたが、半導体部品の特性について検討行った結果、多段式による増幅回路を用いることでノイズを軽減できることがわかったため増幅回路の多段化を行った。 昨年まで使用していた三次元スキャナシステムの変更に伴い、計測環境の特徴を生かした研究を行った。これまでの三次元スキャナシステムはラインレーザーの凹凸を画像処理によって識別する仕組みであり、計測には10秒から20秒程度静止している必要があった。そのため筋肉の緊張時における隆起を記録するためには、一定時間緊張状態を維持する必要がった。新たな三次元スキャナでは、複数の写真画像から3次元形状を計算により求めるシステムであり、リモートコントロールによる同期シャッターにより瞬間の緊張状態の形状を計測することが可能になった。このことにより、走行中の最も力の入る瞬間の脚形状の変化をとらえることが可能となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度、所属機関が九州大学より札幌市立大学へ変更となり、これまでの利便性の良い研究環境から離れた。新規に別システムの運動計測装置や形状計測装置、スタジオ環境の準備を行い、研究継続のための環境整備に時間を要した。環境整備の結果、元の環境にはない形状計測が可能となったことから、本研究の目的を達成する方法の修正を検討した。これまでは、形状計測に関して、空間解像度が低く時間解像度の高いモーションキャプチャと計測時間の長い三次元スキャナを用いて行う計画であったが、これからは、空間解像度が高く、時間解像度の低い三次元スキャナを用いて研究を行う計画である。
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今後の研究の推進方策 |
多チャンネルの筋電計及び、皮膚形状の変化をとらえるため、これまでのシステムを統合し計測実験を行う。得られた計測データを基に、運動データ、筋電データ、皮膚形状変化を含めた仮想身体動画を制作し、研究成果の発表を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度、所属機関が九州大学より札幌市立大学へ変更となり、身体計測スタジオ環境の準備が必要になり時間を要した。研究環境の準備は問題なく勧めることができたが、計画に遅れが生じたため、計測センサー部品の追加や、計測実験被験者の選定が間に合わなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
計測センサー部品の追加、及び計測実験被験者への謝金、研究成果発表に使用する予定である。
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