衛星データに基づくPM2.5濃度分布推定に関する研究を実施した.PM2.5濃度推定のためには衛星観測値より推定するエアロゾルの光学的厚さ(AOT)情報が必要となるが,都市部のAOT推定は難しい.本研究では,温室効果ガス観測技術衛星(GOSAT)搭載CAIセンサによる反射率を用いて,大阪上空のAOT分布を導出した.NASA/AERONET DRAGON-Japan集中観測において取得した地上からのAOT計測値と比較した結果,良好な精度(RMS値)を得た.このAOT分布情報に基づくPM2.5濃度を推定した結果とβ線式PM2.5計測値との比較結果より,RMSが 約6μg/m3であることがわかった.
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