本研究では、環境によって幅広く変動する様々なエアロゾルパラメータや、呼吸する個人によって変動する様々な解剖学的・呼吸生理学的パラメータに対して、ラドン222壊変生成物による肺の線量を呼吸気道モデルにより計算できるコンピューターコードを試作した。本コードを用い、エアロゾルパラメータによる感度解析を実施し、その結果、環境に固有の線量換算係数を求めるためには、非付着成分比の評価が重要であることが示された。さらに、本コードを用い、日本人の解剖学的・呼吸生理学的パラメータ、日本の生活環境におけるラドン濃度、並びに日本人の平均的な生活時間を考慮し、日本の生活環境における年間実効線量を計算評価した。
|