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2018 年度 研究成果報告書

DNA二本鎖切断モデルの構築と、それを用いた修復と低線量影響に関する研究

研究課題

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研究課題/領域番号 25340044
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 放射線・化学物質影響科学
研究機関国立医薬品食品衛生研究所

研究代表者

本間 正充  国立医薬品食品衛生研究所, 変異遺伝部, 部長 (30250179)

研究協力者 安井 学  
鈴木 哲矢  
佐々 彰  
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2019-03-31
キーワードDNA修復 / 放射線防護 / 低線量モデル / 発がん
研究成果の概要

低線量放射線のモデルとして、制限酵素I-SceI部位を利用し、ヒト細胞ゲノム中にたった一つのDSBを発生させる系を構築した。この系により、DSBは組み換え修復(HR)よりも、主に非相同組み換え(NHEJ)により修復され、短いDNAの欠失を主として引き起こすことを明らかとなった。BLMをノックアウト(KO)した細胞を用いて本系を構築し、DSB修復機構を検討した。BLM―KO細胞では交差型の遺伝子変換、非交差型の長い遺伝子変換、欠失等の複雑な突然変異が誘発されたことから、BLMの欠損は組み換え中間体であるホリデー構造を不安定化させ、ゲノムの広範囲での欠失や組換えをもたらすものと考えられた。

自由記述の分野

放射線生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

放射線はゲノムに対して最も重篤であるDNA二本鎖切断(DSB)を誘発し、それが、がんの主たる要因と考えられているが、放射線はそれ以外の損傷(酸化ストレス、一本鎖切断等)も引き起こすため、DSBの修復機構や、がん化への関与の研究は非常に困難である。本研究では制限酵素に注目し、たった一つのDSBをヒト細胞のゲノム中に発生させる究極の低線量モデルを世界で始めて構築した。これによりDSBには閾値が存在せず、高い確率で突然変異を誘発することを明らかにし、放射線のリスク評価の考えを前進させた。

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公開日: 2020-03-30  

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