スピロピランは重金属イオンと光可逆的に錯体を形成することが報告されている。本課題研究では、スピロピラン単量体と親水性単量体を凍結させた水溶液中で重合し、常温に戻した際に溶媒部分が孔として残る架橋型多孔性高分子スピロピランハイドロゲルを作製した。水の凍結が不均一に起こるため、得られた多孔性材料の孔径や孔の分布が均一ではなかった。次に、瞬間凍結させた後に重合を開始する手法で多孔性材料の作製をしたところ、比較的均一な孔の作成が可能となった。作製した多孔性高分子スピロピラン中を移動する金属イオンの拡散を金属イオンが結合すると色調変化するスピロピラン部位の変化面を経時追跡し拡散挙動を定量化した。
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