• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実績報告書

高齢者の介護予防に向けた生活空間評価方法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 25340101
研究機関放送大学

研究代表者

川原 靖弘  放送大学, 教養学部, 准教授 (10422403)

研究分担者 片桐 祥雅  国立研究開発法人情報通信研究機構, その他部局等, その他 (60462876)
戸ヶ里 泰典  放送大学, 教養学部, 准教授 (20509525)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード高齢者 / 行動認識 / 移動体センシング / 日常生活者 / 測位
研究実績の概要

高齢者の行動パターンについて、活動量、位置を収集する腕時計型デバイスを開発し、高齢者の行動のモニタリングを行ったところ、多くの高齢者が生活の中で「生きがい」を得るために移動して行動を実践していることが分かった。300人規模のアンケート調査により、このような行動の形態は様々であるが、行動実践のモチベーションとSOCのスコアには関連があることを示した。また、このようなモチベーションの維持に、他人との交流が関連していることが示唆された。
他人との会話により深部脳機能が活性化することは報告されており、上述のモチベーション維持に他人とのコミュニケーションによる脳深部機能の活性化が関わっていることが推測される。また、本研究では、生活環境音と深部脳機能活性の関係について音刺激と脳波計測により考察した。音刺激に人工音と自然環境音を用い後頭部脳波を解析することにより、自然音聴取時により深部脳活動が活性化する結果を得た。また、人工音に特徴的な周期を持つ音刺激を聴取したときに、前頭部脳血流が低下するとともに150ms以下の脳波事象関連電位が低下することが確かめられ、この現象が深部脳機能活性と関連しているとすると、周期的な単調な音が多く存在する室内での生活が多い高齢者は、その中で「交流」や「会話」などの深部脳機能活性を生じさせる行動を積極的に行う必要があると考えられる。
また、高齢者の行動パターン解析により、多くの時間をテレビ視聴に費やしている高齢者が多いことがわかり、300人規模の高齢者に対し、認知機能とテレビ視聴形態との関連について調査を行い、った。このなかで、認知機能の際により「学習教養番組」の視聴頻度が異なることがわかった。このような簡便なチェック方法により、脳機能活性を促す行動の実践と認知機能低下の関連の調査が可能になることが考えられる。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2016 2015

すべて 学会発表 (7件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 在宅高齢者のテレビ視聴形態と認知機能の関係2016

    • 著者名/発表者名
      荻原牧子,戸ヶ里泰典,川原靖弘
    • 学会等名
      第23回人間情報学会講演集
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2016-04-21
  • [学会発表] 屋外快適空間提案のための人間情報評価に関する研究2015

    • 著者名/発表者名
      志田 優貴,川原 靖弘,井口雄太、磯山 直也,ロペズ ギヨーム,船橋 俊一,鈴木 淳一
    • 学会等名
      電子情報通信学会HCGシンポジウム2015論文集
    • 発表場所
      富山
    • 年月日
      2015-12-17
  • [学会発表] 感覚ゲートを発生させる音刺激の提示間隔特性について2015

    • 著者名/発表者名
      石井 十三,川原 靖弘,片桐 祥雅
    • 学会等名
      電子情報通信学会HCGシンポジウム2015論文集
    • 発表場所
      富山
    • 年月日
      2015-12-17
  • [学会発表] 屋外環境の温熱快適度推定における皮膚湿潤の利用2015

    • 著者名/発表者名
      田中 和哉, 川原 靖弘
    • 学会等名
      電子情報通信学会HCGシンポジウム2015論文集
    • 発表場所
      富山
    • 年月日
      2015-12-17
  • [学会発表] 高齢者の「生きがい」の保持の要因に関する研究2015

    • 著者名/発表者名
      長坂令子,川原靖弘,戸ヶ里泰典
    • 学会等名
      第21回 人間情報学会ポスター発表集
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2015-09-10
  • [学会発表] 音刺激に対する脳反応のフラクタル次元依存性2015

    • 著者名/発表者名
      川原靖弘,石井十三,片桐祥雅
    • 学会等名
      第21回 人間情報学会ポスター発表集
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2015-09-10
  • [学会発表] Objective Evaluation of Likes and Dislikes by Prefrontal Blood Flows2015

    • 著者名/発表者名
      Miho Asano, Masayuki Nambu, Masaki Yoshida, Yasuhiro Kawahara
    • 学会等名
      World Congress 2015 on Medical Physics and Biomedical Engineering
    • 発表場所
      Toronto
    • 年月日
      2015-06-10
    • 国際学会
  • [図書] 生活における地理空間情報の活用2016

    • 著者名/発表者名
      川原靖弘, 関本義秀編著
    • 総ページ数
      237
    • 出版者
      放送大学教育振興会

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi