研究実績の概要 |
プラスチックの分子量による嫌気生分解速度の差を調べるために、分子量を落としたポリ乳酸(PLA)を作成した。PLAフィルムをイオン交換水中55℃で31日および70日インキュベーとした。31日インキュベートしたPLAフィルムの分子量はMn9000,Mw18000。70日インキュベートしたPLA フィルムの分子量はMn2800、Mw6500。元のPLAフィルムの分子量はMn94700, Mw173300。31日および70日水中でインキュベーとしたPLAフィルムとインキュベーとしていないPLA フィルムの55℃での嫌気生分解試験を行った。山田バイオマスプラントで採取した液体肥料を55℃でインキュベートして55℃の嫌気汚泥を作り、その上清を嫌気生分解試験に用いた。 31日水中でインキュベートして分子量を落としたPLAフィルムは、14日で20%前後、21日で35及び53%分解した。70日水中でインキュベートして分子量を落としたPLAフィルムは、14日で20%、21日で37%分解した。無処理のPLAフィルムは、14日で8%、21日で30および36%分解した。28日以降は、無処理のPLAフィルムと31日インキュベーとしたPLAフィルムの各1つの反応容器を除いて、同じ分解速度で分解した。 水中でインキュベートして分子量を落としたPLAフィルムは、分解初期の分解は早くなったが、最終的な分解速度は3通りのフィルムで違いが現れなかった。
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