海岸砂丘に発達する海浜草原は,陸域と水域を結ぶ重要な生態系であるが,人為改変により全国的に希少となっている。東日本大震災による津波被害を契機に,海岸砂丘の生物多様性に明らかにし、その保全と減災につながる土地利用デザインが求められている。本課題では管理されている鳥取砂丘,津波により破壊された仙台湾沿岸,海外の事例も取り入れながら海浜草原の望ましい姿について検討した。 砂丘管理の違いにより植物の状況は異なり、保全されていても人為改変の影響が大きかった。一方で放置された場合は,砂丘地が森林化した。海外の事例からは、人間が与える影響のコントロールこそが管理に重要であることが示唆された。
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