PHAは石油化学ベースのプラスチックに替わる素材として注目されている。その優れた生体適合性、生分解性が理由である。我々は、海洋から分離した細菌のHalomonas sp. O-1がグリセロールをPHAに変換することに着眼した。まず、これまで報告されてきたPHA合成酵素の活性中心[GxC x G]のアミノ酸配列と異なる部分があった[SxC x G]。これを遺伝子組換え体で初めて解析した。次に、オペロン構造に着眼してPhasinタンパク質遺伝子を調べたところ、この遺伝子が細胞内PHA蓄積量に影響することを突き止めた。今後、海洋性細菌によるPHA合成の研究、海洋性資源の有効活用に期待できる。
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