日本沿岸および近海の波力エネルギーの賦存量について、現場観測波浪データ、再解析データ、数値波浪モデルシミュレーションによって推定した。特に、数値波浪モデルシミュレーションによる推定では、異なる海上風を用いることに起因する波力エネルギーの不確実性を見積もった。また、1990年代半ば以降の太平洋の波候の変化を調べた。その結果、この太平洋の波候の変化は熱帯において貿易風が強化したラニーニャ状態に起因することが分かった。また、大気再解析データに衛星データを同化することで海上気候の推定に及ぼす影響を調査した。その結果、衛星データの同化が波力エネルギーの長期トレンドに有意な影響をもつことが分かった。
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