本研究は,身近なモバイル端末を用いて,景観を屋外で正確に重畳可能なAR(Augmented Reality:拡張現実感)システムを構築した.景観予測に必要な距離や移動に対応可能な,マーカレス型ARシステムである.提案システムは,局所特徴量による画像マッチング技術,そして,複数の写真に基づく3次元仮想モデル構築手法を応用した.ケーススタディとして,大阪大学研究棟の仮想改築プロジェクト,大阪市内の事務所ビルの新築プロジェクト等に適用した.ケーススタディを通じて,画像マッチングによる位置合わせとトラッキングの性能が検証され,本手法の有用性が示唆された.
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