モイドン調査では、農地整備等の影響により、約50年間でモイドンが消失・縮小・移動し、祭りや掃除等の地域住民の係わりも減少していること、モイドンに関わる行事、管理は簡素化し、門単位での管理が困難になってきていることが明らかとなった。モイドン、カミヤマ、ウタキなどの伝統的な地域資源はいずれも、地域の自然生態インフラとして機能していることを確認したが、市街化の進行やライフスタイルの変化などにより、伝統的な地域資源とそれに関わる祭りなどの継承が困難になっており、地域の拠り所となる祭祀空間のマネジメントあり方を探る重要性が再認識された。
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