研究課題/領域番号 |
25350026
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研究機関 | 文教大学 |
研究代表者 |
川合 康央 文教大学, 情報学部, 准教授 (80348200)
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研究分担者 |
池辺 正典 文教大学, 情報学部, 准教授 (10453440)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 都市空間シミュレーション / ゲームエンジン / 景観シミュレーション / CAD / コンピュータグラフィックス / 注視 / 空間構成要素 / 都市景観 |
研究実績の概要 |
本研究は,ゲームエンジンを活用することで安価で高品質な都市空間シミュレーションシステムを開発し,その評価を行うものである.平成26年度は次の項目に関して実施した. 1:ゲームエンジンを用いることで可能になる表現について検討し,ここでは夜間時のシミュレーションが可能なものとした.大規模モデリングを実施した都市空間モデルの平行光源による照明データを再設計し,街灯や自立発光するサイン等に対して新たに点光源を加え,太陽光を削除することで夜間都市空間モデルの作成を行い,システム画面上のメニューから光源環境の切り替えが可能なものとした.また,昼間空間と同じく夜間空間における注視行動についても測定可能なシステムを作成し,時間帯による空間構成要素の注視傾向の差を明らかにした. 2:システムが提示する都市空間モデルへの没入感を高めるため,頭部搭載型ディスプレイ(HMD)による環境提示システムの開発と評価を行った.没入型(非透過型)のHMDを,魚眼レンズとゲームエンジン上で画像処理を施すことによって,水平方向視野角110度,垂直方向視野角90度と,従来の情報提示環境と比して高視野角の視界を持たせることが可能であった.本システムでは,都市モデルのスケールに対する人体の視差を用いた立体視環境を用意した.また,3軸回転加速度センサを用いることで回頭行動の値を測定し,頭部の回転によって視線の方向を変化させるようインタフェース設計を行った.HMD環境において,回頭行動による回転移動とゲームパッドによる平行移動は,より直観的な操作を可能とし,ユーザビリティ調査においてユーザが支障なく動作させることを確認した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成26年度は,計画対象地区の先行して作成した大規模モデルを基に,種々のパラメータを変更可能なようシステムの改良を行い,空間構成要素に対する注視行動を測定し,環境デザインの評価を行った.対象地区の大規模モデリングについても当初計画に基づいてモデリングを実施した.さらに災害時避難計画に対するシステムの応用可能性に対してもプロトタイプモデルを作成し,検討を行った.また,頭部搭載型ディスプレイによるシステムの動作など,インタフェースについても新たな知見を得ることが出来た.
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今後の研究の推進方策 |
本システムを用いた環境デザインの評価から,都市計画のうち特に景観計画に対しての有効性を確認した.大規模モデリングに際し,ハードウェア上の制約が顕著になりつつあり,リアルタイムレンダリングのアルゴリズムとモデリング手法についてに再検討し,都市レベルの大規模モデルに対応したシステムの再設計及び開発を行うこととする.
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次年度使用額が生じた理由 |
開発環境のバージョンアップがアナウンスされたため,計画年度内での執行を次年度実施することとした.またこの延期によって計画に大きな支障が生じることはなかった.
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次年度使用額の使用計画 |
開発環境の速やかな導入を行い,研究計画に基づいて実施する.
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