本研究は,ゲームエンジンを用いた都市空間シミュレーションシステムを開発し,これを評価するものである.建築物や都市施設などの3次元形状モデルを正確に配置し,ユーザーが自由に移動可能な一人称視点のウォークスルーを実装した.また,建築高,位置,外壁の色と素材,商業サインや電柱の割合等,景観条件が変更可能なものとした.さらに歩行者や車両などの動的な要素の再現や,オブジェクトに光源を持たせることによる夜間景観の再現を行った.開発したシステムはユーザーの注視行動によって評価され、その評価に基づいた改良を行った.結果,都市景観評価のためのツールとして,低廉で操作性の高いシステムを開発することが可能であった.
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