研究課題/領域番号 |
25350028
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
東 恵子 東海大学, 海洋学部, 教授 (80149400)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 清水港 / 景観形成 / 色彩効果 / 産官学民協働 / 富士山世界遺産 / アイデンティティ / プロジェクトマネージメント |
研究実績の概要 |
23年間の継続的なプロジェクトのデータとして精緻化、清水港湾当該地図にプロットし、データベースを作成した。1期317件、2期目448件、3期目は3年が経過し、年間50件を超え右肩上がりの主体的な参画意識が熟成されている。特に民間事業主体によるものが行政事業の5倍になっていることも注視したい。プロファイリングによるデータベースを活用し関係者分析、問題分析、目的分析、プロジェクト分析を樹形図にまとめる。特に上位目標、プロジェクト目標、成果、投入と、妥当性・有効性・効率性・インパクト・自立発展性の評価項目5項目によりPDM(プロジェクト・デザイン・マトリックス)作成し、プロファイリングを行った。プロファイリングにおいては、コストの負担者、コスト発生時期・方法等について調査を行った。プロジェクトスコ-プの確定、スケジューリング等を整理している。さらに、ランドマーク(シンボル)的な主要建築物(コンテナークレーン・煙突等)の塗り替えに伴う航空法の規制解除を中心に具体的な事象をサブプロジェクトに加え、景観・色彩波及効果を視野範囲や視認性を加え検証し、時系列で整理した。 また、平成26年度は計画対象エリアで、メガソーラの大型施設の4件の建設が完了している。眺望地点からの景観を維持するためソーラパネルの色彩開発や、視点場からの緑化が実施されたことはプロジェクトのプラスの影響があらわれていることを象徴している。また、持続的な景観形成の実施主体である港湾関連事業者258社を対象に景観意識およびソーシャル・キャピタルアンケート調査を実施した。調査結果からは、プロジェクト協力意識の差異はみられなかったものの、プロジェクトに参画した時期によりプロジェクト意識がことなることが判明した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
23年間900件余りに及ぶ港湾施設・工作物の新設・塗替えのデータベース化を行い、妥当性・有効性・効率性・インパクト・自立発展性の5項目の観点から評価を行い、3期目までのプロファイリング、PCM手法により整理し評価を行った。加えて港湾関連企業に景観意識・ソーシャル・キャピタル意識調査を実施し、プロジェクト参画時期により意識に差異があることが判明した。現在関係者分析、問題分析、目的分析、プロジェクト選択、PDM(プロジェクト・デザイン・マトリックス)を作成。活動計画表作成における「予算」に関する収集調査が7割である。引き続き調査を行い、モニタリング、評価と段階的にすすめていく。
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今後の研究の推進方策 |
活動計画表作成における「予算」に関する3割の調査を行い、プロジェクトの進捗状況を把握するために継続的な情報収集を行い、その結果を分析し、必要に応じてプロジェクトの軌道修正に反映させるモニタリング、現状の改善効果を評価し、汎用性のあるプロジェクトとして「合意形成」による持続的な景観形成プログラムを開発する。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初予定していた調査を実施せず、平成26年度はこれまでに収集したデータの評価や分析、アンケート調査を集中して行ったため。
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次年度使用額の使用計画 |
継続的な情報収集を行うと共に、その結果を分析し、汎用性のあるプロジェクトとして景観形成プログラムの開発を行う。
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