研究協力者5名(学内職員2名含)と研究代表者がお互いに意見を会議・メール等で交換しながら進めていく体制を3年間、続けた。 最終年度である平成27年度には図形をいかに効果的に見せるかを検討するため、正多角形を用いて回転させながら拡大していくという動力学的な出現方法を具体的な作図法を用いて調べることにより、「静」から「動」へのデザイン生成プロセスを体験でき、生物の成長に見る自然のリズムを持つ図形の出現は、より身近にわれわれと共生するデザインとなり、その汎用・転用が期待されるものであるとの結論に至った。なお、個々のプログラムを空間デザインに表現するためのCAD操作を、学生に学ばせ、デザイン教育に役立つ具体的なカリキュラムを考案し、すでに今年度の授業で実践した。 これからは、デザインに関連した職業人やデザインに興味のある一般の人々を対象にした学内外での公開講座を開いて、広く意見を問いていく。また、これらの結果は研究員と大学のホームページ等で広く発表に努めることとする。また、現在、デザイン研究の学会誌に投稿中であり、2016年3月にはこれらの成果報告として1冊の本にまとめて株式会社パレードから「対数螺旋とフラクタルの空間造形デザイン」というタイトルで出版した。
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