研究課題/領域番号 |
25350043
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
色川 卓男 静岡大学, 教育学部, 教授 (90293589)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 消費者教育 / 消費者行政 / 地方公共団体 / 都道府県 / 連携 / 歴史 / 実態 |
研究実績の概要 |
本年度は、①地方自治体による消費者教育・啓発施策に関する歴史的な文献の収集と検討、②全国都道府県に対する消費者教育・啓発施策に対するアンケート調査及びインタビューの調査の一部検討、③本研究課題に関わる研究業績を広く知らせるために、ホームページの開設を行った。 ①については、本年度も昨年度に引き続いて国内外の文献も含めて収集し、検討した。その成果の一部として、日本家政学会第66回大会で「地方消費者行政はどのような経緯をたどってきたか-4つの都道府県の事例から-」(2014年5月28日 北九州国際会議場)、2014年度日本消費者教育学会全国大会で「都道府県は消費者教育・啓発施策をどのように推進してきたか-4都県を事例にして-」(2014年10月4日 札幌エルプラザ)で報告するとともに「地方消費者行政の歴史的な推移に関する研究-福岡県と滋賀県を事例にして-」『国民生活研究』第54巻第1号,2014年7月,pp.48-92,色川卓男・小谷茜・柏木沙紀を公刊した。 ②については、全国47都道府県にアンケート調査を実施するとともに、消費者庁より「現況調査」の詳細版(執務参考資料)をお借りして、アンケート調査を厚くすることにした。またインタビュー調査および施設調査は24県にお伺いして、実施した。それら調査結果を本格的に分析して、学会発表などにしていくのは、来年度を予定しているが、「消費者市民社会に向けた地方における消費者教育施策の現状と課題」『ウェブ版国民生活』No.32,独立行政法人国民生活センター,2015年3月,pp.1-4、2015年2月17日消費者庁・文部科学省「消費者教育推進フォーラム」の基調講演において、その成果の一部を報告している。 ③については、本研究プロジェクトの概要や実績、収集した資料一覧などを提示したサイトを構築して、立ち上げた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績に記載したとおり、当初の計画通りに進んでいるから。
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今後の研究の推進方策 |
来年度の前半では、これまでの文献研究及び調査研究結果をまとめて、学会で発表、学術誌に投稿をしていきたい。とりわけ都道府県による消費者教育・啓発施策モデルを提示するところまで進めたい。また本研究の最終年度であるので、これまでの文献研究や調査結果をもとに、歴史的動向と実態を踏まえた厚みのある地方自治体における消費者教育政策の総合的研究としてまとめたい。地方自治体において消費者教育政策を推進するための要件や課題を論じる予定である。そこでは、単に行政機関だけに視点 をおくのではなく、NPO など多様な主体との連携も含めて、協働という視点から検討したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
予想以上に、人件費がかかっていないことと、既存の設備等でカバーして、節約に努めたため、このようになった。
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次年度使用額の使用計画 |
国内の歴史的資料等を充分に収集できていないことやインタビュー調査に伺っていないところにも訪問したいと考えており、それらによって、使用する予定である。
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