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2014 年度 実施状況報告書

放課後の子どもの居場所の空間整備方策

研究課題

研究課題/領域番号 25350045
研究機関山口大学

研究代表者

山本 善積  山口大学, 教育学部, 教授 (20183692)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード放課後子どもプラン / 学童保育 / 放課後子ども教室 / 放課後の子どもの居場所 / 空間整備
研究実績の概要

各市町村は「放課後子どもプラン」によって、学童保育と放課後子ども教室を進めているが、放課後子ども教室の実施場所としては小学校の体育館などの施設が基本となっており、学童保育の実施場所も小学校の余裕教室が有力視されている。しかし、学童保育は放課後を過ごす「生活の場」であり、そのような空間として実施場所が整えられているかどうかを調べる必要があった。平成25年度に山口県下関市をモデル事例地域として学童保育と放課後子ども教室の実施状況を調査したが、平成26年度にはその調査結果を評価・検討し、山口県全域の学童保育を対象とした質問紙調査を11月に行った。調査対象は、下関市を除く山口県内の学童保育286クラブで、指導員に回答を求めたところ、194クラブから回答が得られた(回収率67.8%)。
学童保育の実施場所は学校の余裕教室が28.4%、学校内の専用施設が25.8%、教室以外の学校施設が6.8%で、学校内があわせて61.0%を占めており、学校以外の公的施設が17.9%、学校外の専用施設が14.7%、その他が6.3%という結果であった。そして、主な実施場所である「余裕教室」、「学校内専用施設」、「学校外専用施設」、「公的施設」の4つのタイプに分けて分析した。わかった概要は次のとおりである。
「余裕教室」では静養スペースと台所設備の設置率が低く、施設・設備の専用の割合が低い。「学校内専用施設」では施設・設備の専用の割合は比較的高いが、外遊び場はほとんど共用である。「学校外専用施設」では、施設・設備の専用の割合は高いが、シャワー設備の設置率が低い。「公的施設」では、施設・設備の設置率は高いが、多くが共用である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初、放課後の子どもの居場所の空間整備方策を検討するのに、山口県は小学校での実施割合が高く、中でも下関市は小学校の余裕教室での学童保育が多いので、モデル事例地域に設定していた。平成25年度に予定していた下関市のモデル事例調査を行い、下関市内の学童保育と放課後子ども教室の質問紙調査を実施した。その結果を精査し、平成26年度には山口県全域の学童保育を対象とした質問紙調査を実施した。郵送調査であったが、67.8%と高い回収率を得ることができ、この分析結果は山口県の学童保育の状況をかなり正確に反映していると言える。したがって、おおむね順調に進展していると考えている。

今後の研究の推進方策

山口県の学童保育を対象とした質問紙調査に際して、小学校の余裕教室を実施場所にしている場合はその空間利用の概略図を、それ以外の専用施設等を利用している場合は間取り図等の提供や略図の作成を依頼した。これらをもとにした空間整備の在り方に関する検討を進めることが今年度の課題である。また、下関市の調査結果については論文として発表したが、山口県内の学童保育の分析結果を論文にして公表することも課題と考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] 下関市における放課後の居場所に関する研究2014

    • 著者名/発表者名
      程ジョカイ・山本善積
    • 雑誌名

      山口大学教育学部研究論叢

      巻: 64 ページ: 305-311

    • オープンアクセス / 謝辞記載あり

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公開日: 2016-05-27  

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