研究課題/領域番号 |
25350057
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 埼玉学園大学 |
研究代表者 |
赤津 純子 埼玉学園大学, 人間学部, 教授 (30130735)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | ベビーサイン / 母子関係 / ストレス緩和 |
研究概要 |
1目的 本研究では、ベビーサイン未習得時期から、話し言葉を使用し、ベビーサインを用いなくなる時期までの縦断的な調査を通して、養育者(母親)と子どもとのベビーサインを用いたコミュニケーションの特徴と、ベビーサインの母親と子どもへ与える心理的影響について検討することを目的とする。 2意義 母親の育児不安、ストレス緩和にこのベビーサインが貢献している、ベビーサインを習得した子どもは習得していない子どもよりも知的発達が優れている等の成果が出るとすれば、このベビーサインを今後、母子支援、早期教育に積極的に活用していくことの有効性が示唆されることとなる。逆に育児不安、母親のストレス緩和や子どもの知的発達等の効果が見られない場合には、現在全国的に普及しつつあるベビーサインを育児に利用する意味を再検討する必要が出てくることになる。また子どもがベビーサインをどのように習得するか、どのような時に使用するか、母子間のベビーサインの活用の実態を把握することからは、子どもの言葉を含むコミュニケーション能力や心身の発達についての示唆的見解が得られるものと期待される。 3実績 ベビーサイン、母子相互交渉、母親のストレス、言葉の発達等の研究論文・文献・資料を収集し講読した。それによりこれらを、本研究のテーマを吟味し、具体的なデータ収集等の方法、手続きを検討する上での参考として利用することができた。またその他に、インタビュー、観察シート等の作成検討を行うための資料を収集し検討を行い、インタビュー、観察シートを作成した。平成25年度については、調査対象者として、対象児とその母親を募り調査を開始しはじめた(調査対象者については、できるだけ多くのデータ数を確保したいので、必要に応じて随時募集する。)調査から得られたデータについては、順次資料整理を行っている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当該年度の研究実施計画においては、文献の収集と調査内容の検討、調査対象者の募集の開始が主な活動内容の予定であった。 実際に行った活動は下記の通りである。 ベビーサイン、母子相互交渉、母親のストレス、言葉の発達等、本研究に関係する、なるべく最新の研究論文・文献・資料を収集し、具体的なデータ収集等の方法、インタビュー、観察シート等の手続きの検討をおこなった。 また平成25年度については、調査対象児とその母親の募集を開始した(調査対象者については、できるだけ多くのデータ数を確保したいので、随時募集する。)。調査から得られたデータ(インタビュー、直接観察・ビデオ映像、人格検査・発達検査等)については、順次資料整理を行っている。 以上より、現在までの達成度は、おおむね順調に進展していると判断した。
|
今後の研究の推進方策 |
平成26年度に関しては、平成25年度に引き続き、ベビーサインに関する先行研究、母子相互交渉、言葉の発達に関する文献や資料の収集・検討と、研究群、統制群の各群の調査対象者の募集、及び調査対象者に関するデータの収集・結果の整理・分析を行う。 具体的には下記の通りである。 文献収集・検討等については、平成26年度に関しては前年度と同様に継続して、本研究に関連する研究論文や文献、資料を収集し検討する。なるべく最新の研究に関する文献や資料を集め、ベビーサイン、母子相互交渉、言葉の発達等に関する知見を深める。できるだけ多くのデータを採取したいため、調査対象者の募集を随時行う。そして前年度から継続して調査対象となっている母子と、平成26年度に新たに募集した調査対象者を合わせた研究群・統制群それぞれの対象児とその母親に関するデータを収集する。研究群の母子に関しては、母親へのインタビュー、母子のベビーサインを用いた相互交渉場面の直接観察とビデオ撮影、人格検査・発達検査を行う。統制群の母子に関しては、母親へのインタビュー、母子の相互交渉場面の直接観察とビデオ撮影、人格検査・発達検査を行う。調査から得られたデータについては、前年度と同様に継続して、順次、資料整理分析を行う。具体的にはビデオ映像のダビング・タイマー入力、インタビュー内容とインタビューシート・観察シートの整理と分析、人格検査・発達検査の結果整理と分析等を行う。 平成27年度に関しては前年度から継続して、文献研究、調査データ収集・分析・考察を行う。そしてそれらを踏まえた上で、最終的に本研究についての総括を行う。
|
次年度の研究費の使用計画 |
当該年度は、調査協力者への謝礼品の支出をする必要がほとんどなかったが、次年度には大幅に必要となるため、その費用に補填する予定である。 調査協力者への謝礼品(文房具)に充てる。
|