本研究では、築100年前後の伝統的木造住宅の維持管理における自助、共助、公助の現状を把握し、伝統的木造住宅および町並みの継承における地域住民主体の維持管理のあり方、およびその可能性を検討した。住み手が引き継ぎ行っている住宅の維持管理の実態を居住者の高齢化や家族形態の変化とともに把握した。また、住宅の維持管理における工務店による共助の可能性について、工務店へのアンケート調査より検討した。さらに、空き家の維持管理における地域住民による共助と行政による公助の関わりについて、地域住民へのアンケート調査より検討した。そして、伝統的木造住宅の維持管理における自助、共助、公助のあり方について考察した。
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