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2013 年度 実施状況報告書

アピオスイソフラボン類の機能性とそれに関与する糖鎖の微細構造

研究課題

研究課題/領域番号 25350103
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京家政学院大学

研究代表者

奈良 一寛  東京家政学院大学, 現代生活学部, 准教授 (60540903)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードアピオス / イソフラボン / 多糖類 / 食物繊維 / 調理・加工
研究概要

マメ科植物であるアピオス(Apios americana Medik)から、新規イソフラボンであるGenistein-7-O-genitiobiosideを新たに見出した。一般に通常の食生活では、ダイズおよびその加工品以外でイソフラボン類を摂取することは困難であるとされることから、アピオスをイソフラボン類の新たな摂取源として展開するための基盤を確立することを目的とした。
アピオスにおける新規イソフラボンについて明らかにしてきたが、イソフラボン類の吸収にも多糖類が関与することが報告されている。したがって、イソフラボンの機能性について検索するうえで、多糖類についても詳細な構造について検討しながら、その多糖類の微細構造との関連性についても見ていく必要があると思われる。しかしながら、アピオスにおいては、食物繊維を含む多糖類糖鎖の微細構造は明らかではない。そこで、糖鎖微細構造の差異が、生理機能にも及ぼす影響について理解するために、食物繊維を含む多糖類糖鎖の微細構造の詳細を明らかにすることとした。微細構造の詳細については現在検討中である。
一方で、アピオスの収穫および貯蔵の際、塊茎切り口から乳白色の液体が染み出すことが経験的に知られている。それは時間とともに黒ずんでくるため、外観を悪くする要因の一つになっている。また、粘性を持つことから、調理・加工においては、作業効率を悪くしている。したがって、乳白色の液体について生産性および利用価値の向上のためにも十分な理解が必要である。同様の現象はサツマイモにおいても見られ、その乳白色の液体はヤラピンという糖脂質の一種であるとされている。そこで、アピオス抽出物についても検討したところ、様々な機能性が期待できる糖脂質の存在を明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

今年度までの結果からは、まだ十分にアピオスにおける食物繊維の特徴は明らかにできていない。したがって引き続き、アピオスの食物繊維について検討していくことが必要であると思われることから、やや遅れていると考えられる。

今後の研究の推進方策

今年度までの結果をさらに発展させ、アピオスに含まれるイソフラボン類のより効果的な摂取方法について検討し、アピオスがイソフラボン類の摂取源になりうることを明らかにする。また、実験操作の過程で新たな有効成分について見出された際は、それらについてもイソフラボン類同様に機能性も含め明らかにしていく。食物としての摂取した場合の可能性を考慮した機能性の展開を試みることとした。イソフラボン類の吸収に多糖類が関与することから、食物繊維を含む多糖類糖鎖の微細構造を解析したうえで、消化作用による微細構造の変化について解析し、イソフラボン類との相互作用について明らかにすることで、消化作用が抗酸化作用に及ぼす影響についての基礎的な知見を得る。

次年度の研究費の使用計画

消耗品の一部が割引等で購入費用が抑えられたため残額が437円発生した。
次年度の消耗品費として使用予定

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公開日: 2015-05-28  

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