本研究は、「おいしい」食感の感性表現を客観的な機器を用いた食品構造の破壊過程の解析から食品属性に翻訳するシステムの開発を目的とした。 タピオカ澱粉ゲルを用いて「もちもち」食感表現を構造と物性に翻訳し、タピオカ澱粉の伸展性が寄与することを明らかにした。パスタの「モッチリ/プリッ」、うどんの「つるつる」、プリンの「とろ~り」のおいしい食感表現を構造と物性に翻訳した。以上の様に、咀嚼破壊の過程を (イ)知覚の意識化(官能評価)、(ロ)機器破壊による単純モデル化することで、硬・柔のレベルではない「おいしい」食感の感性表現を、知覚に対応した食品属性の変化に翻訳するシステムを確立することが出来た。
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