研究課題/領域番号 |
25350105
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京医療保健大学 |
研究代表者 |
小城 明子 東京医療保健大学, 医療保健学部, 准教授 (30412927)
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研究分担者 |
竹内 由里 松本歯科大学, 歯学部附属病院, 管理栄養士 (40534441)
柳沢 幸江 和洋女子大学, 生活科学系, 教授 (60191160)
細田 明美 東京医療保健大学, 医療保健学部, 講師 (40449418)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | テクスチャー / 食品 / 咀嚼 / 口腔内刺激 / 脳神経活動 |
研究概要 |
先行研究を元に、試料(テクスチャー・サンプル)および取得データの検討を予備実験も含めて行い、研究プロトコールを確定した。 試料として、舌で押しつぶす刺激、臼歯部で咀嚼する刺激の有無から、①コップから飲むタイプ、②舌でつぶすタイプ、③咀嚼を要するタイプ(対照)の3種を検討した。いずれも、摂取時のストレスを回避するため主食・主菜・副菜・デザートを揃えた食事形式(500±50kcal)とした。調整時に発生する試料間の状態のばらつきを最小限にするため、市販の一般食品や介護食品のレトルトパウチや缶詰タイプを利用し、加温は一定条件を保つことができる湯煎を採用した。 脳活動の評価方法については、計画に挙げていた3方法:前頭葉機能の評価として「かなひろいテスト」、ストレス(前頭前野)の評価として「心理的ストレス反応測定尺度(Stress Response Scale-18;SRS-18)、短期記憶(海馬機能)の評価として「ベントン視覚記銘検査」について、予備実験も含め検討を行った。「かなひろいテスト」は学習効果がみられること、「SRS-18」や「ベントン視覚記銘検査」は検査の特性から短時間の変化(口腔内刺激の前後の変化)は捉えられないことがわかり、いずれも本研究に適切ではないと判断した。その代わりとして、口腔内刺激の前後の変化に関する先行研究で利用されている「短期記憶力判定テスト」および注意機能を反映する検査である「Trail making test;TMT」を採用することとした。「短期記憶力判定テスト」は標準化されたツールではないため、文献に基づき、試作し検討した。学習効果の懸念から、データ取得各回において異なる内容とすることとし、その作成および評価を次年度行うこととした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
概ね計画通りではあるが、次年度の計画に影響を及ぼす程の遅れではない。 脳活動評価方法を計画時から変更したこと、さらに変更した方法が標準化された方法ではなく、自作の必要があったことから、その部分のみ遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
脳活動評価方法の一つである「短期記憶力判定テスト」を必要数作成し、予備実験により難易度等のばらつきがないことを確認する。その後は、計画通り、データ取得を開始する。
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次年度の研究費の使用計画 |
計画時、テクスチャー・サンプルは原材料から調製(調理)する、テスト食品としていた。しかしながら、摂食時のストレスを回避する目的で食事形式とすることとし、また調製後のサンプルのばらつきを最小限にするため、市販のレトルトパウチや缶詰タイプの一般食品や介護食品を利用することとした。そのため、必要と考えられた食材料費や調理用具類の購入が不要となった。また、計上していた血糖測定器についても、検討の結果、実験プロトコールから削除することとなり、購入しなかった。同様に脳活動の評価方法について、標準化された市販のテスト用紙を購入することを予定していたが、検討の結果、評価方法を変更することとしたため購入しなかった。 以上のことから、消耗品費が予定額よりも下回り、次年度使用額が生じた。 次年度は、概ね計画通り使用する予定である。なお、次年度に繰り越しとなった使用額については、脳活動評価に利用する「短期記憶力判定テスト」の作成費用が発生するため、次年度中に使用される予定である。
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