研究課題/領域番号 |
25350113
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 福山大学 |
研究代表者 |
石井 香代子 福山大学, 生命工学部, 准教授 (20462070)
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研究分担者 |
渕上 倫子 福山大学, 生命工学部, 教授 (60079241)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 新調理システム / 食品の物性 / 介護食製造 |
研究概要 |
病院や高齢者福祉施設では、栄養摂取の重要性から経口摂取を基本においた介護食の需要が高くなっている。一方、実際の給食施設での介護食製造には手間や時間が掛り、手作りのものは品質も一定しないのが現状である。そこで新調理システム(クックチル、クックフリーズ、真空調理)を用いた際の食品の物性測定などを行い、実際の施設給食・介護食製造への導入を探ることを目的とした。クックチルと真空調理は食材や料理方法の違い、保存期間の経過によって硬さや凝集性、付着性、食味に変化があった。硬さはクックチルでは、4日目か5日目のものが一番軟らかくなった。凝集性については、基準料理より低い値となったが、特に4日目か5日目が低くなる傾向にあった。付着性については、4日目のものが一番低くなる傾向であった。全粥については保存期間の経過と共に低くなる傾向にあった。また、近隣(広島県東部)の高齢者施設への給食業務のアンケート調査を行い、介護食製造などの現状把握を行った。新調理システムを取り入れている施設は回答のあった53施設では15施設が導入されており、外部委託会社からの調理品を利用している施設も6施設あった。何らかの形で新調理システムの利用が39%であった。約6割の施設では当日調理当日喫食(クックサーブ)が主流となっていた。今後、調査エリアを広げて現状把握を行いたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
クックチルシンクなどの導入が非常に遅れたため、クックチルシンクを使用した真空調理の検証については始めたところである。凍結含浸法を用いた調理品の作成には、酵素剤の使用が不可欠であるが、販売会社との共同研究になるためにこれから契約等を行う予定である。研究初年度(平成25年)の作業量の配分がやや多かった為、全てを実施しきれなかった。
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今後の研究の推進方策 |
調理品の作成については、現在研究室学生の協力を得て実施中である。このため 計画していた実験的に介護食製造を順次行うことができる。 凍結含浸法の検討は事前に情報は得ており6月頃を目処に研究を進めていく計画である。
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次年度の研究費の使用計画 |
当初予定のクックチルシンクの大きさが製造中止となっていたため、サイズの大きいものに変更した事で、使用金額に変更が生じた。コンパクトサーモロガーも国産品に変更し、センサーが特注品となり、予定額よりも高くなったため。 測定機器はほぼ揃ったので今後は、食材の分析を進めていきたい。
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