研究課題/領域番号 |
25350115
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研究機関 | 中村学園大学 |
研究代表者 |
太田 千穂 中村学園大学, 栄養科学部, 講師 (80271435)
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研究分担者 |
古賀 信幸 中村学園大学, 栄養科学部, 教授 (80136514)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | ポリメトキシフラボン類 / nobiletin / heptamethoxyflavone / カラマンダリン果皮 / 熱安定性 / 抗酸化活性 |
研究実績の概要 |
本研究では、柑橘類カラマンダリン果皮由来のポリメトキシフラボン類の熱安定性と抗酸化活性について調べた。80%エタノールまたは緩衝液(pH 3.0、7.0、9.0)抽出液を未加熱または加熱処理(100℃、1時間)後の成分含量の変化を比較した。まず、NBLおよびHeptaMFの成分含量は、加熱によりpH 7.0およびpH 9.0でそれぞれの未加熱の約4倍および約1.5倍に増加した。また、熱による成分の変化はみられず、安定性が高いことが明らかとなった。 次に、抗酸化活性、すなわち、DPPHラジカル消去活性を調べたところ、80%エタノール抽出液の活性は42 μmol-TE/dry weightであった。それぞれのpH抽出液では、いずれもエタノール抽出液の80%程度であった。加熱処理後もpH 3.0および7.0では約90%程度であった。しかしながら、各pH緩衝液抽出液での未加熱と加熱処理後を比較してみると、それぞれ未加熱の1.1から1.2倍に活性が高くなった。また、加熱処理後のpH 9.0ではエタノール抽出溶液と同程度の活性の強さを示した。さらに、β-カロテン退色法による活性では、80%エタノール抽出液の活性は21 μmol-TE/dry weightであった。また、各pH抽出液の未加熱、加熱処理後すべてでエタノール抽出液と比べて活性が半減していた。以上の結果から、カラマンダリン果皮の抗酸化活性は、水系よりエタノール系抽出液で高いこと、また、加熱処理により活性が増強することが明らかとなった。 一方、HeptaMFとその代謝物の抗酸化活性を調べた結果、ある特定の代謝物が増加したものが親化合物のみよりも高い活性を示すことが示唆された。
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備考 |
http://soran.nakamura-u.ac.jp/profile/jj.peJGJRCkctIJwPzFM05thg==.html
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