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2013 年度 実施状況報告書

GABA摂取の相互相関解析による神経生理機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 25350123
研究種目

基盤研究(C)

研究機関静岡大学

研究代表者

沖田 善光  静岡大学, 工学(系)研究科(研究院), 講師 (60270310)

研究分担者 中村 晴信  神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (10322140)
杉浦 敏文  静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (20135239)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードGABA / 機能性食品 / 自律神経活動 / 中枢神経活動
研究概要

本研究では相互相関解析を用いてGABA の中枢神経活動と自律神経活動の相互の神経生理メカニズムを解明することを目的している。そこで本年度は、先行研究で報告されたヒトの中枢神経活動又は自律神経活動に影響を及ぼす機能性成分を含むGABA食品を購入し、ヒト実験において中枢神経活動(誘発脳波・自発脳波)及び自律神経活動を同時に計測し、各種生体計測された生理データの時間-周波数変化について相互に調べることを目的とした。 実験で使用するGABA食品は、食物から抽出された高純度のGABA商品とGABA成分を多く含む食品を分析して選定した。ヒト実験における自律神経活動を正確に解析する上で、以下の二つの方法を提案し、自律神経活動の解析精度の向上を試みた。1.ヒトの心拍計測(自律神経活動の影響)からのスペクトル解析法には、主に高速フーリエ変換法が用いられており、周波数分解能を向上させるために数分間のデータを必要とする問題点がある。しかしながら、被験者が数分間の定常状態を保つことは非常に難しい。この問題点の解決として、フィルタ処理とヒルベルト変換を組み合わせることによって、このヒト体動成分等の影響を低減し、より正確に自律神経活動を評価する方法を提案した。2.心電図(ECG)と容積脈波(PTG)の解析を行い、ズーミング・インタフェースによる評価指標と波形の可視化と簡便な操作性を実現させ、自律神経活動の簡易評価ソフトウェアを提案した。ズーミング・インタフェースとは、ズーム(拡大と縮小)によって、複合的な情報を拡大率という一つの軸上に表現するという、ユーザ・インタフェースの一形態である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度は、ヒトの自律神経活動の解析精度の向上と食品中の高濃度GABA成分の分析と選定にかなりの時間を要した。このため、GABA成分を含む機能性食品のヒト実験における中枢神経活動及び自律神経活動の計測及び各種生体計測された生理データの時間-周波数変化について相互の影響を調べるに至っていない。

今後の研究の推進方策

本年度は、ヒトの体動等の影響を低減した自律神経活動の影響を評価することが十分に可能となったため、GABA成分を含む機能性食品のヒト実験における中枢神経活動及び自律神経活動の計測し、各種生体計測された生理データの時間-周波数変化について相互の影響を調べる。また本年度実施予定の中枢・自律神経活動による生理計測データを使用して、異なる物理量の各種生体信号の周波数-位相特性などの特徴を詳細に調べる。

次年度の研究費の使用計画

ヒトの自律神経活動の解析精度の向上と食品中の高濃度GABA成分の分析と選定にかなりの時間を要した。このため、GABA成分を含む機能性食品のヒト実験における中枢神経活動及び自律神経活動の計測及び各種生体計測された生理データの時間-周波数変化について相互の影響を調べるに至っていない。
今回選定した高濃度にGABAを含む食品及び食品から抽出された高濃度GABAを用いて摂取前後の急性期の抗ストレス効果の実験デザインで行う。即ち、ヒト実験において中枢神経活動(誘発脳波・自発脳波)及び自律神経活動を同時に計測し、各種生体計測された生理データの時間-周波数変化について相互に調べる。それと同時に神経生理学的指標の測定及び刺激システム装置の開発、抗酸化・ストレス指標測定(8-OHdG、HEL、メラトニン、コルチゾール、αアミラーゼ)測定を行う計画である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (5件)

  • [学会発表] ズーミング・インタフェースによる自律神経活動簡易評価ソフトウェア2013

    • 著者名/発表者名
      柳田拓人, 沖田善光, 中村晴信, 杉浦敏文, 三村秀典
    • 学会等名
      第20回日本未病システム学会学術総会
    • 発表場所
      学術総合センター(東京都)
    • 年月日
      20131109-20131110
  • [学会発表] Development of Application for Brief Assessment of Autonomic Nervous Activity in Healthy People2013

    • 著者名/発表者名
      T.Yanagida, Y.Okita, H.Nakamura, K.Kouda, T.Sugiura, H.Mimura
    • 学会等名
      35th Annual International IEEE EMBS Conference 2013
    • 発表場所
      大阪府立国際会議場(大阪府)
    • 年月日
      20130703-20130707
  • [学会発表] 食事パターンに対する自律神経活動の瞬時振幅値の変化について2013

    • 著者名/発表者名
      沖田善光, 小原久未子, 高橋勲, 甲田勝康, 杉浦敏文, 中村晴信
    • 学会等名
      第67回日本栄養・食糧学会大会
    • 発表場所
      名古屋大学(愛知県)
    • 年月日
      20130524-20130526
  • [学会発表] 日常の生体リズムに対する辛み成分摂取後の長時間の自律神経活動の検討2013

    • 著者名/発表者名
      大橋和義, 沖田善光, 小原久未子, 中村晴信, 甲田勝康, 木村元彦, 杉浦敏文
    • 学会等名
      第67回日本栄養・食糧学会大会
    • 発表場所
      名古屋大学(愛知県)
    • 年月日
      20130524-20130526
  • [学会発表] Change of instantaneous amplitude of an autonomic nerve activity on a meal pattern by Filter design and Hilbert transform2013

    • 著者名/発表者名
      Y.Okita, K.Ohara, I.Takahashi, K.Kouda, T.Sugiura, H.Nakamura
    • 学会等名
      13th International Conference of FFC 2013- First International Symposium of ASFFBC 2013
    • 発表場所
      京都府立医科大学(京都府)
    • 年月日
      20130511-20130512

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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