本研究は、成人期男女の咀嚼法とヒスチジン経口摂取のコンビネーションによる抗肥満効果を解明することを目的とした。その結果、成人男性においては、十分な咀嚼とヒスチジン摂取によって、摂取エネルギーが低下したことから、摂食抑制効果が発揮される可能性が示唆された。また、成人女性においては、十分な咀嚼をすることで腹囲が低下し、摂食抑制作用に寄与する可能性が確認された。しかしながら継続的なヒスチジン摂取は、咀嚼と同様の効果は見られなかった。十分な咀嚼やヒスチジンによる摂食抑制効果は、性別により異なる結果となったが、抗肥満効果として、健康・栄養教育のエビデンスに活用できる可能性が示唆された。
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