我々は慢性肝疾患進展ではリスクファクターとなる肥満者での腸内細菌叢の変化に着目した。そこで、プロバイオティクスでの抗肥満効果、肝炎症スコアや線維化などの指標を用いて脂肪性肝疾患進展抑制効果の検討を行った。本研究では肥満モデル動物に乳酸菌L. plantarumおよびプレバイオティクスの同時投与したところ抗肥満および肝組織学的指標の低下を認め、肝炎症への保護効果が示唆された。また高n-3系脂肪酸含有油脂であるシールオイルをNASHモデルマウスに投与したところNASの低下が観察された。今後さらに慢性肝疾患進展予防への影響についてこれらメカニズムの検討が必要と考えられた。
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