老化、生活習慣病の原因は酸化ストレスであると考えられている。一方、注目を集めるポリフェノールなどの非生理的食品成分が活性酸素を直接捕捉する効果はほとんどないことも判明した。そこで、酸化ストレスが体に悪影響を与える機構(しくみ)が問題になる。我々は、酸化ストレスにより体内でセラミドという細胞死を引き起こす脂質が増加することで悪影響を及ぼすことを動物実験で明らかにした。その機構は酸化ストレスによりスフィンゴミエリナーゼという酵素が活性化されてセラミドを発生させることである。さらに緑茶カテキン類は還元作用により、この酵素の活性化を阻害することで動脈硬化などを予防する可能性があることを明らかにした。
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