大学生を対象に自律神経系の指標として心迫変動、身体重心動揺および味覚感度の検査を行うとともに、ストレス、気分状態、不安状態と食生活習慣・食事摂取量、身体活動量について評価し、各指標間の関連性と不顕性の機能低下をもたらす因子について探索的に検討した。 調査結果より、平衡機能や味覚感度の低下は、特定の交感神経および副交感神経調節の指標と相関する可能性が示され、さらに味覚感度は亜鉛などの栄養素摂取量や食生活習慣、身体活動量と関連することが認められた。若年期において自律神経機能や感覚機能を評価することにより、心身の不調とストレス状態を客観的に把握でき、食事や生活習慣の改善にも資すると思われる。
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