研究課題/領域番号 |
25350147
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研究機関 | 相模女子大学 |
研究代表者 |
嵐 雅子 相模女子大学, 公私立大学の部局等, 講師 (20633621)
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研究分担者 |
渡辺 満利子 昭和女子大学, その他の研究科, 教授 (20175128)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | クラスター無作為化比較試験 / 若年女性 / 食事摂取 / BMI / 健康リスク / 実践型食育 / 評価 |
研究実績の概要 |
本研究は、若年女性の食事摂取過不足による健康リスク回避のための実践型教育の科学的評価を目的とし、平成26年度研究を以下のように実施したことを報告する。1. 食育介入試験:若年女性の食に関する現状調査(2013)を実施し、BMI及びE(エネルギー)及び栄養素摂取不足による健康リスク人口の存在(約70%)が示唆され、その後食育スキームの策定、食育プログラム(PDLE:Practical Dietary Lifestyle Education for young women,Arashi2014)、研究プロトコルを確定、研究仮説、主要評価指標をBMとし、副次的評価項目をE及び栄養素等摂取量とした。食育介入期間は前期(4~7月)・後期(9~12月)の各4ヶ月間、セッションを6回(50分/回)実施。その後、クラスタ無作為化比較試験により介入試験を実施。2. 研究方法:クラスター無作為化比較試験 3.調査対象:ベースライン調査2014年首都圏女子大生779名この対象を介入群449名(6クラス)、対照群326名(6クラス)に割り付けた。4ヶ月後に介入前・後の調査を受けたものは介入群354名、対照群297名 4.介入結果:ベースライン調査では介入群年齢19.3±1.1歳、対照群19.0±1.0歳、BMI<18.5は介入群21.1%、対照群18.5%、食事量は介入群1483kcal、対照群1485kcalであった。4か月後の調査の後、ベースライン時と4か月後を比較したところ介入群では朝食摂取量は104.4kcal増加したのに対し対照群では-43.4kcalと減少し有意に高値を示した。(P=0.005)(Baseline Adjusted P=0.006)、同様に、一日食事量、昼食、夕食、Ca、Mg、鉄、食物繊維においても介入群が対照群に比べ高値を示し、本プログラム(PDLE)による栄養状態の改善が示唆された。5. 開発した食育プログラム(PDLE)は、若年女性の食事摂取量を改善することが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2013年に若年女性の現状調査を実施し、BMI及びエネルギー及び栄養素摂取不足による健康リスク人口の存在が示唆された。その後、食育スキームの策定、食育プログラム(PDLE)、研究プロトコルを確定し、研究仮説、主要評価指標、副次的評価指標を明記した。その後法を確立し、クラスター無作為化比較試験における研究対象に対し2014年、食育の介入試験を実施した。2014年5月にACN(Asian Congress of Nutrition)にて成果報告を行った。
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今後の研究の推進方策 |
1.2015年度実施の介入群、対照群の分析をし、2014年に実施した研究に加え解析する。 2.2013、2014、2015に実施した研究結果をまとめ、研究成果を報告する。 3.本研究は若年女性のBMIの改善を図ることを目的に取り組んだが、今回、介入期間を十分に得ることができなかったため、今後介入期間を少なくとも1年間をかけてBMIの推移を検討することとした。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初予定していた調査代金より、業者が値引きがあった為差が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
今年度(2015年)の調査代金、分析等に使用する予定である。
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