| 研究課題/領域番号 |
25350153
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| 研究機関 | 名城大学 |
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研究代表者 |
小原 章裕 名城大学, 農学部, 教授 (20194615)
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| 研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| キーワード | 抗変異原性 / 抗血管新生 / 微細藻類 / 消化酵素 / ヘテロサイクリックアミン |
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| 研究実績の概要 |
平成25年度に引き続いて以下の内容について検討した。
加熱条件の違いによって生成される変異原物質の同定と定量に関しては，前年度はサンマを用いてGC分析を行ったが，今年度は豚肉を加熱処理し，生成したコゲ中のヘテロサイクリックアミン類の分離・定量をHPLC法を用いて実施した。また，加熱処理した豚肉抽出物の変異原性も調べた。その結果，IQやMeIQxなどのヘテロサイクリックアミン類の各加熱条件における含有量の増減や，加熱条件によってはヘテロサイクリックアミン類以外の変異原物質が形成されることが示唆されるデータなども得られた。本内容は，日本家政学会中部支部院生・学生研究発表会で報告した。
機能性を示す微細藻類の一種，Nostoc属，が抗変異原性を示し，その活性は消化酵素処理をしても変化はなかったことを前年度に明らかにした。今年度は，発ガンに関連する他の活性の有無について検討した所，ガンの異常増殖，浸潤などに関連する酵素を阻害する事や血管新生を阻害する事が分かった。本活性を示す成分は，消化酵素処理によって活性が変化するものもあった。本内容は2015年5月に開催されるACN2015で報告する予定である。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度に引き続いて以下の内容について検討した。
加熱条件の違いによって生成される変異原物質の同定と定量に関しては，今年度は豚肉を加熱処理し，生成したヘテロサイクリックアミン類の分離・定量をHPLC法を用いて実施した。その結果，IQやMeIQxなどのヘテロサイクリックアミン類の各加熱条件における含有量の増減を確認したが，本内容は以前に同じ条件で変異原性試験により変異原物質の生成を推定し報告した内容と一致した。また，今回の研究内容は，日本家政学会中部支部院生・学生研究発表会で報告した。
機能性を示す微細藻類の一種，Nostoc属，が抗変異原性を示し，その活性は消化酵素処理をしても変化はなかったことを前年度に明らかにした。今年度は，発ガンに関連する他の活性の有無について検討した所，ガンの異常増殖，浸潤などに関連する酵素を阻害する事や血管新生を阻害する事が分かった。本試料が抗血管新生作用を示すという報告は研究代表者が調べたところ見当たらなかった。本内容は2015年5月に開催されるACN2015で報告する予定である。
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| 今後の研究の推進方策 |
今年度は，実際の食生活を想定して，豚肉を加熱処理する際に，抗変異原性を示すと報告のあった調味料や野菜などを一緒に加熱して，変異原性の変化とヘテロサイクリックアミン類の増減などについて調べ，実際の食生活において，動物性食品のコゲだけを摂取した場合に比べて，どの程度変異原物質に暴露しているか推定する。
また，抗発ガン性において興味ある知見を示しているNostoc属の活性成分の本態を明らかにしていきたい。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
当初の予定では，平成26年度に得られたデータの一部で論文を投稿する予定にしていた。しかし，データの集積は順調に行ったが，論文の作成にまで至らなかった。そのために，論文の校閲や査読などに予定していた金額が執行できなかった。本件については反省をしている。
また，平成26年度は試料は豚肉だけを使用しての分析になってしまった。当初の予定では，前年度の測定がGC分析を中心に行ったので，HPLC分析によるトレースを予定していたが，魚の油などが邪魔をして抽出がうまくいかず，達成できなかったことにより，材料費，試薬の費用の一部が執行できなかった。
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| 次年度使用額の使用計画 |
平成27年度は最終年度で，得られたデータを網羅的二階席をする必要がある。そのために，各試料を分析したクロマトグラムの保存などが必要となる。今年度の当初にクロマトグラム陽データ処理装置を導入する予定を立てている。実験に関しては前年度並みの予算を計上している。また，今回へ移行で行っている検討内容についての論文投稿や年度末に予定されている日本農芸化学会2016年度大会（札幌）での発表も予定しており，投稿費や校閲費，交通費などによる執行も予定している。
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