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2017 年度 実績報告書

エキストラバージンオリーブ油の食習慣に基づいた複合的栄養機能の解析

研究課題

研究課題/領域番号 25350164
研究機関神戸女子大学

研究代表者

狩野 百合子  神戸女子大学, 家政学部, 教授 (40203682)

研究分担者 河田 照雄  京都大学, 農学研究科, 教授 (10177701)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2018-03-31
キーワードオレウロペインアグリコン / TRPA1 / TRPV1 / カテコラミン / エキストラバージンオリーブ油 / ノルアドレナリン / ポリフェノール / オレウロペイン
研究実績の概要

エキストラバージンオリーブ油の主要なポリフェノールであるオレウロペイン[体内で糖が取れたオレウロペインアグリコン(OA)になった後吸収される。] による体熱産生への影響(特にメカニズム)について、in vivo、in situ及び in vitro実験系により調べた。
In vivo:パーム油 (30%) 高脂肪食にオレウロペインを0.1%添加してオレウロペイン食とし、ラットにコントロール群と共にペアフィーディングで28日間投与、飼育した。オレウロペイン投与により体重、内臓脂肪及び血漿レプチン濃度は有意に低下し、カテコラミン分泌量及び褐色脂肪組織UCP1発現量は有意に高い値を示した。In situ:ラットをウレタン麻酔下で、Vehicle を対照にOA(3.8㎎)を大腿静脈から投与した。投与10分後、ベヒクルに対しカテコラミン分泌量は有意に高い値を示したが、β2、β3、TRPA1あるいはTRPV1ブロッカー存在下でOAによるカテコラミン分泌量の増加が抑えられた。同様にパーム油に含まれるトコトリエノール(2.06, 4.11, 8.22 あるいは12.3mg)を投与したが、カテコラミン分泌量に有意な上昇は認められなかった。In vitro:ラットあるいはヒトのTRPA1あるいはTRPV1を発現させたHEK293cellを用いて、OAによるCa2+濃度を測定した結果、OAはTRPA1あるいはTRPV1を発現させたHEK293cell のCa2+濃度を濃度依存的に上昇させた。また、このOAによるCa2+濃度上昇はTRPA1あるいはTRPV1ブロッカー存在下で抑えられることを確認した。
以上の結果より、パーム油高脂肪食摂取ラットにおいて、OAはTRPA1及びTRPV1両方を活性化させ、β作用によりカテコラミン分泌を促進し、UCP1発現量を増加させて体熱産生を促進させることが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 地中海食とエキストラバージンオリーブオイル(総説)2018

    • 著者名/発表者名
      狩野百合子
    • 雑誌名

      神戸女子大学家政学部紀要

      巻: 51 ページ: 1-3

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 10-oxo-12(Z)-octadecenoic acid, a linoleic acid metabolite produced by gut lactic acid bacteria, enhances energy metabolism by activation of TRPV1.2017

    • 著者名/発表者名
      Kim M, Furuzono T, Yamakuni K, Li Y, KimY-I, Takahashi H, Ohue-Kitano R, Jheng H-F, Takahashi N, Kano Y, Yu R, Kishino S, Ogawa J, Uchida K, Yamazaki J, Tominaga M, Kawada T, Goto T.
    • 雑誌名

      FASEB J

      巻: 31 ページ: 5036-5048

    • DOI

      10.1096/fj.201700151R

    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] ウォーキングを取り入れた高脂肪食摂取ラットにおけるオレウロペイン投与による体熱産生への影響2018

    • 著者名/発表者名
      狩野百合子、太田晶子、河田照雄、後藤剛、高橋春弥、渡辺達夫、岩崎有作、渡辺健市、岩井和夫
    • 学会等名
      第72回日本栄養・食糧学会大会

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公開日: 2018-12-17  

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