2013 年度実施状況報告書

高齢者の食生活がうつ病リスクに及ぼす影響の研究

研究課題

研究課題/領域番号	25350168
研究種目	基盤研究(C)
研究機関	西九州大学
研究代表者	山崎美津代西九州大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (90220300)
研究分担者	江口賀子西九州大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (10341554) 副島順子西九州大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (70341550) 古賀浩二西九州大学, 公私立大学の部局等, 教授 (90295022) 上城憲司西九州大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (90454941)
研究期間 (年度)	2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード	高齢者 / 摂取栄養素 / 脚筋力
研究概要	本研究は、異なる地域に居宅する高齢者における栄養素等の摂取量と健康状態（うつ病リスクを含む）や高齢者が自助努力で生活できる筋力との関連性について基礎資料を収集し、うつ傾向者や生活活動能力低評価の者を中心とした食生活とうつ病リスクなどと健康状態に関する傾向やそれに関わる問題点を明らかにすることを目的としている。さらに、知的好奇心旺盛者や地域特性を踏まえ、高齢者の健康と地域性、さらに精神生活活動強度の相関を検討し、食生活との関係を検討する予定である。研究代表者ならびに研究分担者で調査項目（内容等）、実施方法を踏まえた研究計画について検討し、それぞれの主な担当分野の共通理解のもと調査研究の計画を行った。初年度は、居宅で生活している年齢65歳以上90歳未満の高齢者を対象として、その協力を得て調査を開始する。平成25年11月をめどに、食事歴調査方法の研修や生活習慣を尋ねる質問票の作成、高齢者の身体計測を行う体組成計、血圧計等の準備を整え準備が整い次第、対象者に対して、研究の主旨と参加方法についての概略を説明する。研究代表者ならびに研究分担者で調査項目（内容等）、実施方法を踏まえた研究計画について検討し、それぞれの主な担当分野の共通理解のもと調査研究の計画を行った。当初予定していた調査対象者の調整や筋力測定に用いる機器の測定準備（ソフト変更等）により測定時期が大幅に遅れ、調査協力者の人数も少なかったが、調査を行う上での問題点などが確認され、協力していただく高齢者の負担を少なくするために、研究者代表者・分担者でさらなる調整改善を進めた。当初の平成26年度の計画を前倒しし、調査協力者の調整を早期に開始し、調査結果のデータ集約を行う予定としている。
現在までの達成度 (区分)	現在までの達成度 (区分) 4: 遅れている理由初年度は、居宅で生活している高齢者200名程度を対象として、11月をめどに、食事歴調査方法の研修や生活習慣を尋ねる質問票の作成、高齢者の身体計測を行う体組成計、血圧計等の準備を整え準備が整い次第、対象者に対して、研究の主旨と参加方法についての概略を説明する予定であったが、計画は遅れている。遅れた理由として、以下の2つが挙げられる。ひとつは、調査協力を予定していた高齢者のとりまとめの方の移動・変更等により調査依頼の進行に支障を来したこと。筋力測定を行う機器の入手および関連ソフトの遅れなどによるところが大きいと考えている。現在、調査協力者の調整を進ませており、平成26年度の調査時期を前倒しして行い、調査結果のデータ集約を行い、調査項目の精査を行い、さらに調査を実施する。
今後の研究の推進方策	平成25年度の調査予定数より少ないが、現時点での調査を基に摂取エネルギー、栄養素、および日常生活、身体状況、うつ状態、活動力チェックについて調査結果のデータ集約を行い、うつ傾向や活動能力と栄養摂取量および摂取内容の関連等について検討を行う。調査結果の分析に基づき、調査項目を精査する。平成26年度の調査では、平成25年度の調査数の確保とともに、主に地域性および精神活動強度が高い者を対象者から選定し、調査を実施する。具体的には、本学のエルダ－カッレジやチャレンジ幸齢セミナー（退職したり、子育てを終えて、年齢を問わず「学び」と「出会い」を求める多くの人々の学びの場として利用する環境で、永原学園の特徴的な就学形態）参加者のように現在健康体を維持している人たちのうち、知的向上心の旺盛者の協力を得て、過去の生活形態の調査、健康維持増進のための日々の暮らし方の調査、居住地の特性を踏まえた地域による調査を行う。これらの結果より、異なる地域に居宅する高齢者における栄養素等の摂取量と健康状態（うつ病リスクを含む）や高齢者が自助努力で生活できる筋力との関連について基礎資料を収集し、うつ傾向者や生活活動能力低評価の者を中心とした食生活とうつ病リスクなどと健康状態に関する傾向やそれに関わる問題点などに関して検討を行う。
次年度の研究費の使用計画	初年度は、居宅で生活している年齢65歳以上90歳未満の高齢者200名程度を対象として、11月を目途に調査を行う予定であったが、測定機器の調達の遅れや調査協力者の調整不足により調査開始時期の遅れとともに、調査協力者数が少なく、調査に係る調査スタッフの費用、交通費と調査経費が抑えられた。そのために次年度の使用額が生じた。現時点での調査データを基に摂取エネルギー、栄養素、および日常生活、身体状況、うつ状態、活動力チェックについて調査結果のデータ集約を行い、うつ傾向や活動能力と栄養摂取量および摂取内容の関連等について検討を行う。調査結果の分析に基づき、調査項目を精査する。平成26年度の調査では、平成25年度の調査数の確保とともに、精神活動強度が高い高齢者の調査も同様に実施する。さらに地域での調査を行う際は、地区ごとに日時の調整を行い、調査スタッフが出向き調査を実施する計画である。