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2016 年度 実績報告書

算数・数学における思考の対象の成立を促す学習活動の構築:数量関係領域を中心に

研究課題

研究課題/領域番号 25350190
研究機関上越教育大学

研究代表者

布川 和彦  上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (60242468)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード数学的対象 / 数学教育 / 中学校 / 数学 / ディスコース
研究実績の概要

本研究は、小学校高学年から中学校にかけての数量関係領域の学習について、学習の対象の構成自体に問題があるのではないかとの前提に立ち、学習活動の問題点の明確化とその改善のための学習活動の構成とを目指すものである。事業は平成25~27年度の3カ年で計画され、27年度で終了していたが、その成果発表の一つの機会である国際数学教育会議が平成28年度の開催であることから延長を申請したものであった。延長申請時には発表用の原稿はすでに投稿し、受理もされていたが、その後、平成28年7月25日から30日にドイツ・ハンブルク大学で開催された同会議に参加し、研究発表を行った。また同様に、平成28年3月にも本研究をもとにした論文を作成し、同年6月12日に埼玉大学で開催された日本数学教育学会でその内容を発表するとともに、その論文集に掲載された。
ここまでの研究により、数学的対象の成立においては、対象として成立すべき内容を対象として語ったり、そこに働きかけるようなディスコースを形成し、学習者がこのディスコースに参加することが重要であることが見出されていたが、これらの発表では、こうしたディスコースの形成が重要だとの指摘に加え、授業の途中において対象の成立を促すディスコースへの変容が必要となるために教師が吟味の対象の変更を意図的に行い、そのことを学習者と共有することの重要性、あるいは教科書の記述を数学的対象が成立するためのディスコースの形成という観点から分析することの重要性やディスコースの観点から必然的に生じうる学習の困難の存在について提案をした。
こうした分析から、実際の授業の展開に関わる見解、あるいは教科書の記述の仕方やその利用の仕方に関わる見解が得られた。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2016 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うちオープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 中学校3年生により考案された関数の活用の事例:その特徴と生徒のもつ関数のイメージ2016

    • 著者名/発表者名
      布川和彦, 杉本知之
    • 雑誌名

      上越数学教育研究

      巻: 31 ページ: 1-12

    • オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 「数学=パターンの科学」の考えを視点とした算数から数学への移行についての考察2016

    • 著者名/発表者名
      布川和彦
    • 雑誌名

      日本数学教育学会誌

      巻: 98 ページ: 3-14

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 対象把握のためのディスコースと学習のパラドクス2016

    • 著者名/発表者名
      布川和彦
    • 雑誌名

      日本数学教育学会春期研究大会論文集

      巻: 4 ページ: 49-56

  • [学会発表] Bridging Students’ Ideas and Lessons’ Goals2016

    • 著者名/発表者名
      Nunokawa, K.
    • 学会等名
      13th International Congress on Mathematics Education
    • 発表場所
      Universitat Hamburg
    • 年月日
      2016-07-25 – 2016-07-31
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 対象把握のためのディスコースと学習のパラドクス2016

    • 著者名/発表者名
      布川和彦
    • 学会等名
      日本数学教育学会
    • 発表場所
      埼玉大学
    • 年月日
      2016-06-12
  • [図書] 生徒の姿から指導を考える2016

    • 著者名/発表者名
      布川和彦
    • 総ページ数
      128
    • 出版者
      学校図書
  • [備考] 文字式・方程式・関数

    • URL

      http://www.juen.ac.jp/g_katei/nunokawa/function/functions.html

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公開日: 2018-01-16  

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