近年の地震災害でなぜ”想定外”と言う言葉が頻発するのかを地学教育の面から検討する教材を開発した.特にこの問題で専門家の意識と一般の人や中高校生の意識の差に着目した.そのための教材として,教材用の地震計を開発し,学校における地震観測の条件を検討した.同時に気象台等の波形の教材化を図った.次に,想定外という言葉の元は地震や火山などの災害の「べき乗則」としての性質に着目し,これらの「べき乗則」の元となる災害のメカニズムや発生機構を考えるための教材を開発した.また偶然や周期性と言った災害と関連深い概念が,学生や一般の人々の災害像にどのような心理的なバイアスをかけているのかという検証も行った.
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