研究課題/領域番号 |
25350213
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研究機関 | 金沢工業大学 |
研究代表者 |
田中 忠芳 金沢工業大学, 基礎教育部, 准教授 (30460413)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 数物系科学教育 / 高等教育 / 初等中等教育 / クラウドラーニング / コンテンツ |
研究実績の概要 |
1.レディネスの多様化に対応可能な大学初年次数物系科学教育プログラムの構築:すでに構築されている物理系講義実験モジュールをもとに、講義室で実施可能な物理実験モジュールを新規に開発した。各物理実験モジュールには「物理実験シート」が準備されている。さらに、物理実験モジュール群に準拠したテキストコンテンツ「やさしい物理科学入門 A Guide to Physical Science」を執筆中で、第1章 数や量の表し方、第2章 運動の記述、第3章 力の記述、第4章 力のつり合い、第5章 運動の法則、第6章 力積と運動量、第7章 仕事とエネルギー、第8章 回転運動、第9章 単振動、第10章 質点と剛体の力学、第11章 静止流体の力学、第12章 運動流体の力学、第13章 弾性体 まで執筆を終えた。
2.教育効果評価用設問群の整備と教育効果評価スキームの研究開発:クロンバックのα係数で信頼性が担保された設問群の汎用性を高めるために整備した。「点数補完方式」による再試験を新規開発し、その導入により成果を得ることができた。自らの在りたい姿へ向けて能力を補完していくことをバックキャストし、具体的に努力を継続して学修効果を上げる方式を「自分補完計画」と命名し、これを学生に意識させることにより、大きな成果を得た。
3.大学初年次数物系科学教育プログラムのクラウドコンピューティング用コンテンツ化:LMS「WebStudy」に組み込む予定のクラウドラーニング用コンテンツを制作した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1.レディネスの多様化に対応可能な大学初年次数物系科学教育プログラムの構築:物理系講義実験モジュールをもとに、講義室で実施可能な物理実験モジュール群と「物理実験シート」の新規開発を、運動と力の記述、運動の法則、仕事とエネルギー、単振動、質点と剛体の力学について終えたが、まだ講義室用に新規開発すべき物理実験モジュールを残している。また、テキストコンテンツ「やさしい物理科学入門 A Guide to Physical Science」の後半の執筆がまだである。
2.教育効果評価用設問群の整備と教育効果評価スキームの研究開発:「点数補完方式」による再試験を新規開発し、その導入により大きな成果を得た。教育効果評価用設問群の整備をさらに推進する。
3.大学初年次数物系科学教育プログラムのクラウドコンピューティング用コンテンツ化:クラウドラーニング用コンテンツを制作したが、LMS「Web Study」にまだ統合できていない。また、予習・復習用解説講義、実験の動画撮影とその編集作業が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
1.レディネスの多様化に対応可能な大学初年次数物系科学教育プログラムの構築:物理系講義実験モジュールをもとに、講義室で実施可能な物理実験モジュール群と「物理実験シート」の新規開発を、さらに推進する。また、テキストコンテンツ「やさしい物理科学入門 A Guide to Physical Science」を最後まで執筆完了する。
2.教育効果評価用設問群の整備と教育効果評価スキームの研究開発:教育効果評価用設問群の整備と汎用性向上をさらに推進する。
3.大学初年次数物系科学教育プログラムのクラウドコンピューティング用コンテンツ化:LMS「Web Study」に統合すべき、予習・復習用解説講義、実験の動画撮影とその編集作業を精力的に推進し、運用実績を構築する。
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