従来の市民参加型テクノロジーアセスメント手法の役割を補完するために、簡便さに定評のある代表的な階層化意思決定手法であるAHPをベースにしつつ、各地域においてトランスサイエンス問題に関する意思決定上の課題を抱えた市民が柔軟に実施できる問題解決ワークショップ手法を提案した。(1)持続可能な漁業、(2)未来の科学館のあり方、(3)看護ロボットの医療現場への導入、という3テーマについて多様な価値観を比較・共有しつつ自らの評価基準や意思決定の枠組みを構築する目的のワークショップをそれぞれ開発、実施、評価した。これらにより、一定程度の効果を持つ市民型テクノロジーアセスメントの新しい手法を提案した。
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