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2013 年度 実施状況報告書

非理科系の小学校教員志望学生を対象とした科学的資質の向上を図る実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 25350242
研究種目

基盤研究(C)

研究機関山梨大学

研究代表者

松森 靖夫  山梨大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (40240866)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード教師教育 / 理科教育 / 小学校教員志望学生
研究概要

平成25年度の研究目的である,非理科系の小学校教員志望学生の実態について調査し,詳細なデータを収集し,その諸特徴や改善点等を明らかにした。具体的には,非理科系の小学校教員には科学的資質が大きく欠落している点や,その改善に向けての学習指導方策について言及した。その一端を下記①と②の当該学会における口頭発表や,③の学術論文として公表した。
①松森靖夫・一瀬絢子「月に対する教員志望学生の認識状態の分析―闇夜(月のない夜)が生起する原因をめぐって―」日本理科教育学会第63回全国大会(北海道大会),発表 論文集に所収,2013.【要旨】小学校第6学年単元「月の満ち欠け」に対する小学校教員志望学生の低い認識状態を指摘するとともに,特に新月に対する科学的認識を志向する指導方策を提案した。
②松森靖夫・一瀬絢子「小学校教員志望学生の月の満ち欠けの理解を志向した指導方策に関する一考察」日本理科教育学会第52回関東支部大会(筑波大会),発表論文集に所収,2013.【要旨】小学校第6学年単元「月の満ち欠け」の時系列的変化に対する小学校教員志望学生の低い認識状態と指摘するとともに,その指導方策についても提案した。
③松森靖夫・菅沼美奈「小学校教員志望学生の『昆虫の体のつくり』に関する認識状態の分析-『昆虫の体のつくり」に関する教授方策の再考-」 山梨大学教育人間科学部「紀要」,第15巻(通巻22号),223-234頁,2014.【要旨】小学校第3学年単元「昆虫の体のつくり」に関する小学校教員志望学生のプリンセプションの存在を指摘し,科学的認識を目指す指導方策に言及した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成25年度の研究の目的である,非理科系の小学校教員志望学生の実態について調査し,詳細なデータを収集し,統計処理による分析や個性記述型の分析とを併用しながら,その諸特徴や改善点等を明らかにすることができた。概して,教員志望学生の科学的資質はきわめて低いことや,新たなる指導方策にも言及することができた。また,本年度に得られた研究成果の一端を,日本理科教育学会全国大会発表論文集への掲載や,山梨大学教育人間科学部『紀要』への掲載等を通して,一定の評価を得てきた。
例えば,日本理科教育学会第63回全国大会(平成25年開催,北海道大会)では,月の見かけの形,特に新月に対する小学校教員志望学生の低い認識状態を口頭報告した。また,日本理科教育学会第52回関東支部大会(平成25年開催,筑波大会)では,月の満ち欠けの時系列的変化や観測可能時刻に対する小学校教員志望学生の低い認識状態を口頭報告した。さらに,山梨大学教育人間科学部『紀要』(平成26年)においては,昆虫の体のつくりに対する教員志望学生のプリコンセプション(誤概念)の存在について指摘するとともに,昆虫概念の科学的認識達成のための具体的方策について論じた。
なお,時間的制約等から,小学校理科の全単元に対する小学校教員志望学生の認識状態について把握するまでには至っていない。さらに,実態把握に努める必要もあり,自己点検による評価を,(2)おおむね順調に進展している,と判断した。

今後の研究の推進方策

平成25年度の研究の目的であった,小学校教員志望学生の実際調査を継続的に遂行していくと同時に,以下に示す平成26年度,及び平成27年度の研究目的の達成を目指して今後の研究を推進していく予定である。
【平成26年度】非理科系の小学校教員志望学生の資質向上を図るプログラムの開発
平成25年度の研究から得られた知見等に基づきながら,理科授業に将来携わるであろう非理科系の小学校教員志望学生の資質向上を図るプログラム(指導資料も含む)を開発する。具体的には,①プログラム(含,指導資料)の開発の基盤となる専門的知識の獲得と補充,②プログラム(含,指導資料)の試行的実践,③施行後,再構成し,完成したプログラム(含,指導資料の印刷),④完成したプログラム(含,指導資料)の製本,及び⑤完成したプログラム(含,指導資料)の公表である。
【平成27年度】プログラム(含,指導資料)の実際的運用と,その実効性の検討
平成25年度と平成26年度の研究で得られた知見等を基盤にしながら,開発したプログラムを活用し,非理科系の小学校教員志望学生の資質向上を図るとともに,その有効性についても実証的に分析を加える。具体的には,①プログラム(含,指導資料)の運用の基盤となる専門的知識の獲得と補充,②プログラム(含,指導資料)の実際的運用の依頼,③プログラム(含,指導資料)の送付,④プログラム(含,指導資料)の実際的運用とその記録,及び⑤プログラム(含,指導資料)の教育効果の分析と公表である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 諸学校教員志望学生の「昆虫の体のつくり」に関する認識状態の分析-「昆虫の体のつくり」に関する教授方策の再考-2014

    • 著者名/発表者名
      松森靖夫・菅沼美奈・佐久間理志
    • 雑誌名

      山梨大学教育人間科学部「紀要」

      巻: 15 ページ: 223-234

  • [学会発表] 月に関する教員志望学生の認識状態の分析-闇夜(月のない夜)が生起する原因をめぐって-2013

    • 著者名/発表者名
      松森靖夫・一瀬絢子
    • 学会等名
      日本理科教育学会第63回全国大会
    • 発表場所
      北海道大学(北海道札幌市)
    • 年月日
      20130809-20130811
  • [学会発表] 小学校挙院志望学生の月の満ち欠けの理解を志向した指導方策に関する一考察

    • 著者名/発表者名
      松森靖夫・一瀬絢子
    • 学会等名
      日本理科教育学会関東支部大会
    • 発表場所
      筑波大学(茨城県つくば市)
  • [図書] 授業の悩みを解消! 小学校教員志望学生のための理科教育入門書2013

    • 著者名/発表者名
      松森靖夫・森本信也
    • 総ページ数
      151(67-75)
    • 出版者
      東洋館出版社

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公開日: 2015-05-28  

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