超常信奉や疑似科学信奉が持つ合理的で適応的な側面を明らかにし、これらと関係する批判的思考を教育場面へ応用する可能性を探るために、質問紙調査と実験的方法で検討を行った。研究1では、批判的思考や疑似科学信奉の測定法の妥当性を検証し、批判的思考能力と超常信奉の関係性が限定されたものであることを示した。研究2は、超常現象への潜在的態度と顕在的態度が一致しないことを示した。研究3では、先行研究に反して、合理的な情報処理スタイルが、疑似科学信奉をかえって促進するという結果を得た。研究4は、論理性を重視した教授法を導入した実験の結果、生徒の批判的思考態度と教授法の間に,適性処遇交互作用が認められた。
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