研究課題
保育園、幼稚園等に出向き、園児らに、科学の見方・考え方の基礎(「科学の芽」という表現も使っている)を育ててもらうことを目的に、「うちゅうのおはなし」あるいは「天文あそび」という名の科学あそびを行っている。この訪問を通して、その評価方法を検討すること、教具を作り上げて公開することを、この研究の目的にしている。まず、今年度、2つの保育園に計8回、1つの幼稚園に1回、現場を訪問した。また、関連して、視覚障害の小学生を対象とした講座に1回、地域の小学生が多く集まる講座に1回、現場を訪問した。評価法については、昨年度、中間的にまとめたものを使っている。また、大阪大谷大学の幼児教育の研究者との議論を通して、評価法の検討を深めている。教具の公開については、天文教育の教具のピア・レビューサイト、アストロ・エデュでの公開を目指している。現在、審査中である。幼稚園教諭だけでなく、小学校低学年の生活の授業の経験豊富な教諭とも、その時期の科学教育についての議論を進めている。
2: おおむね順調に進展している
現場に足を運ぶ回数は、当初の予定程度であった。評価法について、昨年度検討の土台部分をもとに、議論を進めることができている。教具の公開については、一部について、アストロ・エデュへの投稿ができている。これとは別に、査読ある論文の受理を達成した。
この研究の最終年度として、これまで現場の保育者と練ってきた教具の、アストロ・エデュへの受理を目指す。当初の研究計画で10の内容にまとめるとしてきたので、10の内容を2~3のまとまりとして、アストロ・エデュでまとめたい。このまとめには、評価法についても記載する。この研究は、国際天文学連合の Office of Astronomy for Development や Universe Awareness の活動に参加する中で練ってきたものでもある。この研究で、これらに対してひとつの貢献ができる見通しである。並行して、新たな課題も見えてきた。次期の研究課題へと発展させる予定である。
すべて 2016 2015 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 2件、 オープンアクセス 3件、 査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 3件) 備考 (1件)
Electronic Proceedings of the ESERA 2015 Conference, Science education research: Engaging learners for a sustainable future. Helsinki, Finland: University of Helsinki. ISBN 978-951-51-1541-6
巻: N/A ページ: 2585-2591
和歌山大学教育学部附属教育実践総合センター紀要
巻: 25 ページ: 33-41
Publications of the Korean Astronomical Society
巻: 30(2) ページ: 731-733
10.5303/PKAS.2015.30.2.731
http://www.wakayama-u.ac.jp/~atomita/