研究課題
本研究では,高度なIT人材の育成を目的とする様々なカリキュラム標準,スキル標準,情報系の資格制度(情報処理技術者試験,技術士など),情報分野の様々な知識体系,情報系の様々な職種に求められる能力の相互関係を明確化した.明確化に当たっては,研究代表者(掛下)もアイデアを出し,IPAおよびスキル標準ユーザー協会が開発したiコンピテンシ・ディクショナリ(iCD)によって定義された知識,スキル,タスク間の関連を活用した.ただし,iCDの知識項目は互いに独立ではなかったため,研究代表者らが開発した知識体系ICTBOKとの対応付けを通じてMECEの関係を確保し,分析結果の妥当性を確保した.以下に示す各種の取り組みの要求事項を分析しICTBOKの領域・知識項目毎に重要度,要求レベル(知識,スキル)を具体的に示した.(1) 情報処理学会が提案しているカリキュラム標準J07を構成する6領域,(2) 情報処理技術者試験の12の試験区分,(3) 技術士(情報工学)一次試験および二次試験,(4) iCDに収録されている17種類の知識体系,(5) iCDに収録されている61種類のタスクプロフィール.上記の分析結果を現役のIT技術者や情報系の学生等に迅速にフィードバックするため,Web上で動作するアンケート収集分析システムcresieを拡張し,セルフアセスメント機能および収集したデータの分析機能を実装した.本研究の成果をまとめた論文は情報処理学会英文論文誌JIPの特選論文に選定され,EUが策定しているIT分野の知識体系の構築に当たっても参照された.情報処理学会では,認定情報技術者制度を推進しているが,その制度設計に当たっても,本研究の成果が活用されている.また,知識体系を通じて各種の資格制度の関連を明確化するアプローチは,ISO/IEC 24773の改訂に当たっても採用されている.
すべて 2015 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 3件、 査読あり 3件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件) 備考 (3件)
3rd 2015 IEEE International Conference on MOOCs, Innovation and Technology in Education (MITE 2015)
巻: なし ページ: 117 - 122
10.1109/MITE.2015.7375300
巻: なし ページ: 242 - 247
10.1109/MITE.2015.7375323
2015 IIAI 4th International Congress on Advanced Applied Informatics (IIAI-AAI 2015)
巻: なし ページ: 273-278
10.1109/IIAI-AAI.2015.202
http://www.cs.is.saga-u.ac.jp/laboratory/kake/report2016/
http://stephenibaraki.com/acm/interviews/v0714/tetsuro_kakeshita_acm.html
http://www.cs.is.saga-u.ac.jp/cresie/index.php