環境問題に直面している人類にとって、経済活動と自然環境が共存できる持続可能な社会を築くことが必要である。環境に関する知識は、子供から大人まですべての人間が理解すべきである。そのためには、環境問題の実態の理解とその解決に向けた活動が重要であるとことを学ぶことができる、環境教育を充実させることが必要である。そこで本課題では、小学生以上を対象とした楽しみながら実施でき、環境問題の全体像と危機感を効果的に学習させることができる環境教育ゲーム“GAWL(Global Warming)”を開発・発展させることを目的としている。 本年度は本研究の最終年度であり、昨年度までに開発した環境教育ゲーム“GAWL”のカード版とコンピュータ版ゲームをブラシュアップして完成させるとともに評価した。(2)関連する環境教育システムに関する研究を推進し、その成果を国内学会で発表した。 (1)に関しては、開発したコンピュータ版ゲームをブラシュアップして完成させ、またゲームの効果を検証するために,小学生6名を対象とし,ゲームとアンケートを実施した。アンケートの結果より,全員が「環境問題を以前より身近に感じた」,「何かしなければいけないと感じた」と回答したことから,学習者の環境問題への意識を高める効果があると考えられる.この内容を研究論文として執筆が完了し、次年度以降に投稿を予定している。 (2)に関しては、日本設備管理学会平成27年度春季発表大会(早稲田大学)で“地球環境問題機能体系図を用いた効果的な環境教育ツールの開発” として発表した。 本年度は計画していた、カード版とコンピュータ版ゲーム“GAWL”を完成させることができ、関連する研究を推進して環境教育ツールの開発もできた。
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