研究課題/領域番号 |
25350265
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京家政大学 |
研究代表者 |
大澤 力 東京家政大学, 家政学部, 教授 (20310394)
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研究分担者 |
小林 辰至 上越教育大学, 学校教育研究科(研究院), 教授 (90244186)
木村 吉彦 上越教育大学, 学校教育研究科(研究院), 教授 (90175307)
岩田 力 東京家政大学, 家政学部, 教授 (00134578)
尾崎 司 東京家政大学短期大学部, その他部局等, 講師 (40424634)
市川 直子 玉川大学, 教育学部, 准教授 (60349206)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 持続可能性教育 / 科学性の芽生え / 幼児教育 / 福島での実践研究調査 / シンポジウム |
研究概要 |
本研究の目的は、幼小中へと展開する科学性の芽生えから課題解決能力育成に至る環境教育、特に原発事故に起因する放射能汚染と自然遊びという現代的課題による持続可能性教育の実践研究を通した科学教育の振興にある。平成25年度は、福島におけるモデル2幼稚園(福島市福島めばえ幼稚園・いわき市ほうとく幼稚園)における大震災後3年間にわたる持続可能性教育の実践活動の研究成果をまとめ生物教育学会や日本保育学会において発表することができた。さらに、3年間にわたり様々な子どもの教育を取り巻く情報が発信されているが、こうした中より幼稚園・小学校・中学校における持続可能性教育にかかわる貴重な情報を収集し整理することができた。 こうした研究成果は、研究初年度実施予定であったが、受け入れ側の都合により翌平成26年度の実施となった「ベラルーシの幼稚園・小学校を対象とした原発事故以降の約30年間の持続可能性教育における科学性の芽生えから課題解決能力育成に資する環境教育、特にチェルノブイリ原発事故に起因する放射能汚染と自然遊びの教育実践研究」に有意な研究資料となり、平成26・27年度の研究展開に活用され、その成果が期待できる。 なお、平成26年度のベラルーシにおける実踏研究調査は期日:9月中・下旬の10日間程・調査者:岩田力<小児科医師・東京家政大学子ども学部長・教授・医学博士>・大澤力<東京家政大学子ども支援学科長・教授・博士(学校教育学)>にて、現地受入れ者:辰巳雅子氏<研究協力者>の全面的協力のもと順調に準備は進行中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究開始初年度(平成25年度)実施予定のチェルノブイリ原発事故に起因する放射能汚染と自然遊びに関するベラルーシにおける先進事例実踏調査と継続活動調査の依頼、そして意義や効果、理想的なあり方等を探る研究内容が、受け入れ側の事情により実施できなかったことによる。 なお、平成26年度には受け入れ側の全面協力により実施可能となり、平成26年5月現在、すでに9月実施に向けた現地受入れ団体との実踏調査の内容交渉、研究調査旅行手配業者との手続き作業を始めている。 一方、福島における幼稚園調査は、福島市の福島めばえ幼稚園・いわき市のほうとく幼稚園における大震災後3年間にわたる実践の研究調査に関する成果を生物教育学会における研究発表・日本保育学会における自主シンポなどで充実した発表を実施できた。さらに、震災後3年間にわたり発表された様々な研究関連資料を収集し検討を進めつつある。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度には、昨年度実施できなかった「ベラルーシにおける幼稚園・小学校における持続可能性教育、特にチェルノブイリ原発事故に起因する放射能汚染と自然遊び」に関する先進事例実踏調査と継続活動調査を依頼し、その意義や効果、理想的なあり方などを探る研究調査を岩田力<小児科医師・東京家政大学子ども学部長・教授・医学博士>・大澤力<東京家政大学子ども支援学科長・教授・博士(学校教育学)>平成26年9月に実施する。 そして、平成25年度までに実施された2モデル幼稚園における実践研究調査の発展として、卒園児が進学する近隣の小学校・中学校でどのような持続可能性教育が実施されてきいるのか、さらに幼稚園・小学校・中学校といった継続的な身近な環境を活用した自然学習における教育実践を把握する。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度実施予定の「ベラルーシにおける幼稚園・小学校における持続可能性教、特にチェルノブイリ原発事故に起因する放射能汚染と自然遊び」に関する先進事例実踏調査および継続活動調査を依頼し、その意義や効果、理想的なあり方などを探る研究調査については、ベラルーシの受け入れ先の都合により、平成26年度実施となった。 現在、先方との調整作業が進行中であり、平成27年9月中下旬の10日間ほ・大澤力・岩田力の2名にて実施といったことで順調に準備を行っており、実踏研究調査を実施するため。 平成27年9月中下旬の10日間ほど、ベラルーシの首都ミンスクおよび放射能汚染地域であるゴメリに出向き、幼稚園・小学校の見学など「持続可能性教育、特に放射能汚染と自然遊び」に関する先進事例調査および継続活動調査の依頼を実施し、その意義や効果、理想的なあり方などを探る予定である。 また、福島めばえ幼稚園・ほうとく幼稚園にかかわる小学校・中学校に関しても継続発展的な研究調査を実施する。また、得られた知見はシンポジウムや研究発表など逐次適した方法により公表してゆく予定である。
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