| 研究課題/領域番号 |
25350283
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| 研究機関 | 三重大学 |
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研究代表者 |
平賀 伸夫 三重大学, 教育学部, 教授 (90345934)
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| 研究分担者 |
北村 淳一 三重大学, 生物資源学研究科, リサーチフェロー (00432360)
芦谷 美奈子 滋賀県立琵琶湖博物館, 研究部, 主任学芸員 (50359270)
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| 研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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| キーワード | 学校･博物館連携 / 貸し出し標本 / 骨格標本 / 教材パッケージ / 研修システム |
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| 研究実績の概要 |
学校･博物館連携の活性化を目的として，教員支援ツールの開発を行っている．三重県立博物館と共同して，貸し出し標本（ニワトリの骨格），貸し出し標本を用いて授業を行うための教材パッケージ(貸し出し標本，指導案，ワークシート，教師用資料の4つで構成した)を作成した．授業実践し，子どもと教師にアンケートを実施した．子どもの博物館に対する興味・関心，理科に対する興味・関心の高まリが確認できた．一方，教師から，(1)多様な子どもの実態に対応するためには，何種類かのワークシートが必要，(2)指導案や教師用資料を読む時間がないので，興味のある教師しか借りない，という指摘が得られた．これらの指摘をふまえ，教材パッケージを改善した．(1)の指摘より，ワークシートを，教師主導型（Aタイプ)と子ども中心型（Bタイプ）に複線化し，子どもの実態に合わせて教師が選択できるようにした．(2)の指摘より，次の研修システムを考えた．まず，博物館関係者は，教師に対して，貸し出し標本を用いてできる具体的な活動を紹介する研修会を行う．博物館は，研修した教師に対して標本を貸し出す．教師は子どもに対して，貸し出し標本を用いた授業を実施する．
平成26年度，教員研修を導入した授業実践を行った．実践結果の分析から，教材，および，教員研修を導入した授業実践方法の効果を検証することができた．また，貸し出し教材を活用した授業により，授業直後の児童・生徒，教員の博物館への興味・関心が高められることを明らかにした．
平成27年度は，教材と実践方法のさらなる改善に取り組むとともに，教材や実践方法の効果を長期的な視点から分析することを目的として，これまでに行った授業実践から約1年後の，児童・生徒，教員，保護者を対象とした追跡調査を行う．長期的な視点から，貸し出し標本を活用した授業が，児童・生徒，教員，保護者に及ぼす影響を検討する．
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画では，大英自然史博物館を視察し，ワークシートを入手し，ワークシートの内容分析を通して，本教材の改善にいかす予定であった．しかし，校務等の都合から，イギリス出張は平成27年度に行うことになった．
ただ，貸し出し標本を用いた授業が計画以上の回数実践できた．そのため，教材，教員研修を導入した授業実践方法の効果を詳細に検討することができた．おおむね順調に進展している状況である．
平成27年度の大英自然史博物館のワークシートの分析結果をふまえ，教材のさらなる改善に取り組みたい．
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| 今後の研究の推進方策 |
平成26年度の成果を受け，平成27年度は，以下の検討を行う．
１．授業実践を通して，開発した教材，および，研修システムを導入した授業実践方法の効果を分析するとともに，さらなる改善に努める．
２．平成26年度に達成できなかったイギリスの大英自然史博物館を視察し，ワークシートの入手，開発者へのインタビュー調査（作成のねらい，学年別にする際の留意点等），利用する教員に対するインタビュー調査（学年別ワークシートの利用方法，利用のしやすさ，感想等），利用する子ども達の実態観察を行う．これらの検討で得られた成果を，教材の改善のために活用する．
３．平成26年度の検討を通して，貸し出し教材を活用した授業により，授業直後の児童・生徒，教員の博物館への興味・関心が高められることを明らかにした．平成27年度は，貸し出し教材を活用した授業の効果を，長期的な視点から分析する．具体的には，これまでに行った授業実践から約1年後の，児童・生徒，教員，保護者を対象とした追跡調査を行う．長期的な視点から，貸し出し教材を活用した授業が，児童・生徒，教員，保護者に及ぼす影響を検討する．
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| 次年度使用額が生じた理由 |
計画では，大英自然史博物館を視察し，ワークシートの入手，分析等をする計画であり，予算を計上していた．しかし，校務のため，出張期間を設けることが平成26年度中にできなかった．その他の経費については，手持ちの物品の使用や，少ない経費で研究を進めることができた．また，大英自然史博物館等で入手するワークシートの分析に関わる経費は，次年度に繰り越す方がよいと判断した．
以上が，次年度使用額が生じた理由である．
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| 次年度使用額の使用計画 |
「今後の研究推進方策」で前記したように，平成26年度に達成できなかったイギリスの大英自然史博物館の視察，ワークシートの入手，開発者へのインタビュー調査，利用する教員に対するインタビュー調査，利用する子ども達の実態観察を行う．これらの検討で得られた成果を活用して，教材の改善に努める．
これらを平成27年度中に行う．
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