本研究は、音声表現スキルの育成に注目し、大学生に対するスピーチ・コミュニケーション能力を向上させる教育・学習の具体的方法の開発を目的としている。 27年度は、次の5点を実施した。(1)研究参加者の募集:本学の倫理規定に則って、研究参加者を新たに募集し、5名から同意を得た。(2)学習プログラムの実施:「日本語の朗読」において、設計した学習プログラムを実施した。(3)データ収集:研究参加者に対して面接調査と音声の録音を実施した。①前年度の学習プログラム実施分の10名の研究参加者に対しては、個別に各1回、面接調査と音声の録音を実施した。②新たな5名の研究参加者に対しては、個別の面接調査を各3回実施した。また、音声の録音については、1回目と2回目は、授業の一部として実施した。なお。この授業での音声の録音については、本研究に同意した研究参加者のデータのみを本研究のデータとして使用している。3回目は、個別に面接調査と音声の録音を実施した。(4)口頭発表および論文の執筆:日本教育工学会の全国大会において、授業方法に対する学習者の認識に関して口頭発表を行った。また、キャリア教育の視点からアクティブラーニングによるコミュニケーション能力育成に関して論文を執筆することを通して、本研究への示唆を得た。(5)情報収集:学会や研究会への参加、関連の文献収集、関連の実践を通して、本研究に参考になる情報収集をしてきた。
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